宗教施設っぽいけど福祉法人経営の謎の巨大テーマパーク!姫路市「太陽公園」と総工費40億円の「白鳥城」が壮大過ぎる件 

姫路市

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太陽公園内部・世界遺産編

社会福祉法人「愛光社会福祉事業協会」が2009年に総工費約40億円を掛けてぶっ建てた「白鳥城」がそびえ立つ岩崎山の向かい、峰相山の麓には同じ経営母体が運営する「太陽公園」が存在している。元はと言えばこちらの方がメインで1992年に開園して以来、理事長の趣味か何かで集められた世界中の文化財や石像のレプリカを園内に所狭しと並べたバブリーな珍スポットとして現在まで名を馳せていた場所だ。

太陽公園の入口には今では立派に完成した白鳥城のPR看板が置かれていた。現物を見てもシュールでしょうがないがこの看板は看板で何やらどっかの社会主義国のプロパガンダ看板のような野暮ったいセンスを匂わせていて香ばしい。ここに白馬に跨った北の将軍様の絵を付け足せば図柄としては完璧である。

何気なく置かれている自販機にも注目しよう。さすが社会福祉法人というべきか「ハートフル募金」と書かれた赤い羽根マークつきの自販機、それはいいのだが…

その自販機の右上らへんが「募金ボタン」になっていた。飲み物を買わずに赤い羽根共同募金にそのままお金を差し上げる事が出来るのだ。まあそれは構わないのがもしも皆様の善意の募金が巡り巡って変な石像コレクションや城が建ったりしていたらそれは如何かと思うのだが。


公園の入場券は先程の「城のエリア」で買っていたので受付の障害者の兄ちゃんに改札してもらって中へ。いきなり真正面にパリのエトワール凱旋門。どないなっとるねん。かなり本物よりは小さくされてはいるが高さ10メートルくらいあってそれでも迫力満点。この写真を持って「パリに行きました」と嘘をついてもすぐバレそうな気配。

凱旋門を潜るとその先はヨーロッパではなく中米南米ゾーンに変わる突拍子のなさ。これも理事長の趣味で作られたものだろうか。以後あまりに数が多くてキリがないので端折って説明していくが現地はもっと凄い事になっている。

中米南米の石像に見守られるように、太陽福祉グループの知的障害者助産施設「三光園」といった施設が建っているのである。現地に来ると分かるが、観光客向けに開放している公園の中にこうした施設が同居しているのだ。

そんな福祉施設の立ち並ぶ公園の片隅でオルメカ人からの怪しげな視線を浴びて背筋が寒くなりそうな我々取材班。昼間に見るからまだ石像だと分かるけど夜コイツに出くわしたら普通に怖いぞ。

こっちは横一列に並ぶモアイ像。札幌の真駒内滝野霊園のアレを見た後では迫力不足かしらね。でもまあこっちは数で勝負してますので。

しかも石像だけに留まらず南米あたりにある世界遺産の遺跡があちこちに再現されていてそのスケールのデカさにあんぐり。遺跡はどれも非常に小さいんですけどね。

どうも理事長の趣味が高じて世界の遺跡や石像のレプリカをどんどんコレクションしていたようだが先程の白鳥城と同じように社会福祉との関連性がどこにあるのかさっぱり分からないのだ。まあ面白いからいいけど。

イースター島のモアイ像の後ろにあるボリビアの太陽の門を潜った先のメキシコのケツアルコアトルの神殿の階段を登るとその上からペルーのマチュピチュ遺跡が見えるという世界遺産のカオスっぷりは日本広しと言えども姫路市の太陽公園でしか味わえません。

なお、ペルーのマチュピチュ遺跡はこちらになります。正直言ってショボすぎて笑えた。この付近、石像は立派だけど建物系は概ねしょぼい傾向。これには滅亡したインカ帝国も天国で苦笑い。

すっかり色褪せて汚れが目立つ看板の表記はマチゥ・ピチゥになっている。看板がこんなにボロくてインカ帝国。

マチュピチュ遺跡の真ん前に建つ謎の石像。随分立派なイチモツをお持ちのようです。

南米コーナーの隣はまたヨーロッパ。ベルギーの小便小僧は何故か16体くらいに増殖していてかなり異様な姿を晒している。意図する所が全く理解出来ない。次に来たら今度は256体くらいに増殖していないだろうか。

そしてもう一つの福祉施設「愛光園」の正門を横目に通り過ぎていく。ここは重度身体障害者授産施設と書かれている。

愛光園の建物を背にそびえるのはアメリカの自由の女神像。もう何でもアリだな…

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