宗教施設っぽいけど福祉法人経営の謎の巨大テーマパーク!姫路市「太陽公園」と総工費40億円の「白鳥城」が壮大過ぎる件 

姫路市

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福祉の宮殿「白鳥城」攻略編

そんな訳で山の麓からモノレールで一直線、国際福祉都市・太陽の本丸「白鳥城」に無血入城。床に「カメラポイント」とご親切に案内が貼り付けられているのでここで写真を撮りましょう。パシャパシャ。何なんだこのスケールは…

今更ながら思うが総工費40億円の迫力は違う。ここは日本なのか…と狐に摘まれた気分にさせてくれるがこれは国宝姫路城やら主要な日本の城郭よりも大きいですよと太陽公園のホームページには紹介されている。日本の城と比べられてもなあ…

城の内部は7階建てになっておりトイレやエレベーター等は全て障害者対応。入場者向けの公開部分はひたすらトリックアート美術館コーナーが続いている。外観はノイシュバンシュタイン城だけど中に入ると完全に普通のテナントビルの中だな。

そして白鳥城の中も障害者就労施設になっていて入場者が立ち入れない箇所が随所に存在している。障害者の作業風景が見学出来たりした方が理解が進むだろうし本来の役割に思えるのだが、それは無いんですね。トリックアートばかり見せられて、肝心の部分は見られない。もどかしい。


しかし城の最上階に登るとこれまたゴージャスな空間が現れるのであった。どっかの共産主義国のレセプションパーティー会場か何かだろうか。無駄に広々とした吹き抜けのある広間。金親子の肖像画が似合いそうな部屋であります。

部屋の中にはなぜか世界の紙幣が並べられているコーナーまである。正面には物騒な趣の西洋甲冑。

さらにこの最上階には運営会社である太陽福祉グループの理念の数々と創立者である理事長の信仰かそれとも趣味であろうか「石貨の神」と名付けられた石が有り難げに赤絨毯の上に並べられているのが見られる。白鳥城の建設を実現出来たのも「石貨の神」のご加護という事らしい。

それ以上に目を引くのが石貨の隣に置かれた2億円と3億円の束である。なぜ札束が…しかも担ぎ上げられるように紅白の綱と担ぎ棒が巻かれている念の入れよう…傍らに置かれた説明板によればこれは白鳥城建設にあたってこれまで受け取った寄付金や入場料の一部と同量の札束のレプリカらしい。

もうこの時点でかなりぶっ飛んだ事をやってるなと感心するのだが太陽福祉グループの挑戦はまだまだ終わらないらしく「ヨーロピアンバケーションタウン」の建設計画を進めているそうだ。国際福祉都市太陽はさらに完璧な理想郷を目指そうとしているようだ。こりゃ凄いね。

2012年現在の太陽公園内部。太陽公園の展示物やらに混じって障害者施設が点在しているのが分かる。ヨーロピアンバケーションタウンとやらは2つのエリアの中間あたりに建設される予定らしい。

あとは階段を降りて城を出るしかないようだが余ったスペースにはこれまた外国の民族衣装コーナーが。どうせならこの衣装で障害者のクルーに踊らせて欲しいと思うのは我々だけか?その方がよほど社会参加になると思うのだが。

くるみ割り人形の製作過程再現コーナー。何故か作業工程だけが展示されていてそこで障害者が人形を実演製作するという仕様にはなっていない。どこを見回しても誰も居ません。

あと著作権の関係で写真には出さないけど「障害者が描いた絵」というのが壁にずらりと展示されているスペースがあって、足の指やら口やらで描きましたよと本人の作業風景写真が合わせて並べられている。

その他、くるみ割り人形が置かれただけのスペースがあったりする程度。勝手に見てってくださいといったノリである。まるで大阪市あたりにありそうな第三セクター経営のやる気のない博物館に似た気怠さを感じてしまう。

そんな訳で太陽公園の「城のエリア」は終了となる。次は向かいの「石のエリア」に移動して太陽福祉グループ自慢の展示物の数々をまた眺めていく事にしよう。

それにしても白鳥城のそばに置かれた「太陽神」と書かれた謎の石碑、これも理事長独特の信仰なのか、さりげなくワンカップ酒が祀られていたりする辺り、重要な意味を持っているようにも思えるが…まあ細かい事は気にしないでおこう。

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