太陽公園内部・本格中華ゾーンと兵馬俑編
太陽公園の敷地は山の麓に沿って奥へ奥へ続いている。まだまだ先があるらしい。今度は通路の脇には石貨が、その向こうには石灯籠がこれでもかと並ぶ異様な姿を見る事が出来る。
石貨が並ぶ通路の傍らに建てられた案内看板。白鳥城の中で見た石貨もそうだったがこれも理事長の並々ならぬ「石貨の神」へのこだわりを感じさせる。
通路の脇に置かれた石貨はそのうちヤップ島の原始的な石貨から中華人民共和国の名が刻まれた人民元の硬貨へと変わっていく。どうやら中国コーナーの始まりのようだ。
いつの間にか通路の両側に中国の兵馬俑の石像が並んでいる。ちょっと何なんだよこれは。まるで組長のお出迎えではないか。
強面の石像達は黙々と訪れる来場者や福祉施設の入所者達を見守っているのだろうか。これだけ大量に並んでいるのに石像は全部姿形が違うというこだわりっぷり。いくら金掛かったのか知らんがバブル期のノリってこんなんだよな。
そんな強面揃いの一画に太陽公園の目玉の一つである「兵馬俑博物館」がある。言うまでもなく中国にある兵馬俑坑をレプリカで再現したという気合のこもったコーナーである。まあ入ってみますか。
中に入ると…唖然。規模は本物よりは幾分小さいだろうが実際の中国にある兵馬俑坑をそっくりそのまま再現してあるという斜め上っぷり。1000体もの素焼き兵馬俑がずらりと並んでいる。
その工法までもが中国と全く同じ方法で、しかも現地から運んできたというのだからそのスケールに呆然とするしかない。何度も言うがこれが社会福祉とどう結びつくのかまだ良くわかりません。
一部が埋まっていたり割れているのも別にイタズラされたからではなく本物の兵馬俑坑の様子を正確に再現するためわざと壊しているらしい。こだわりが普通じゃないよ、理事長。
そんな兵馬俑坑にあんぐりした後はさらに敷地の奥に入り延々と続く中国コーナーを堪能していきましょう。いやあ中国って広いですね。相変わらず道の両側は兵馬俑だらけだし。あまつさえ正面の門には右から左へ「萬里長城」と書かれている。
どうやらこの先は万里の長城となっているらしく、それっぽく足元や壁がブロック積みになっているのだ。看板には「全長2キロ」とあった。またしても途方も無いスケール。
しかし万里の長城の中程でいきなり「天安門広場」の入口が現れる唐突さ。それにしてもここの理事長はやけに中国びいきである。さっきからずっと中国なんですが。
相変わらず道に突っ立っている兵馬俑に招かれ天安門広場の中へ。一体この姫路市郊外の片田舎でどんな文化大革命が起きているのだろう。こんなもんまで建ててしまう社会福祉法人って一体…
その豪華さっぷりに感心するどころか既に呆れているのだが肝心の天安門は塗装があちこち剥げていたり屋根瓦が一部壊れていたりとメンテナンスは不十分なように感じた。こういうところの修理に障害者スタッフは使わないんでしょうかね。
そんな天安門の真下には福祉施設が何軒も並んでいる。福祉とか人権という言葉とは最も縁遠そうな国のシンボルが傍らに建っている気分は如何なものでしょうな。
太陽福祉グループが何軒も福祉施設を経営している団体だというのはよく分かったがこれだけの珍スポットを作ってしまえる馬力がどこにあるのか不思議に思わない訳には行かないだろう。その事については後々詳しく。
国際福祉都市・太陽の天安門広場を見つめるのは…なぜか埴輪だった。太陽公園の中で無尽蔵に乱立しまくる兵馬俑の前では多勢に無勢といった印象。
姫路市・謎の巨大テーマパーク「太陽公園」と白鳥城