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JR奈良駅西口再開発地区・なら100年会館

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かなり久しぶりに奈良を訪れた。言うまでもなく観光都市としての顔を全面に押し出した、新しいJR奈良駅の建物に迎えられる。
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JR奈良駅はいつの間にか駅自体も高架化してしまい無骨なコンクリートの塊となってしまっていた。情緒ある昔の駅舎の方が好きだったのは当然の話だが、いかんせん近鉄奈良駅とは違って街外れにあるために寂れた雰囲気が否めない。


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やたら立派に作り替えられた駅構内。ひたすらガラーンとしている割には巨大な寺院をイメージさせる柱と天井のデザインが目立つ。主要観光地は駅の東側なので殆どの客は東口に流れる。我々が面白がっているのは、むしろ人の全然寄り付かない西口一帯だ。
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このJR奈良駅西口というのが再開発によって笑えるくらいのハコモノ乱立ゾーンとなっていて、バブル期のノリを感じさせる。広大なのに全然車も人も居ないオーバースペック気味な駅前ロータリーに巨大なペデストリアンデッキ。その奥に見える軍艦のような建物は「なら100年会館」。
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この建物は奈良市政100年を記念して1999年に開館したらしい、多目的ホールである。建築設計は磯崎新氏。建設費に250億円掛けたらしくハコモノ行政の典型例とも言える珍建築だ。大阪の舞洲工場とかもそうだが関西はこういう物件がやけに多い。
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あまりにヘンチクリン過ぎる建物なので観に行かない訳にはいかない。近づいてみると本当に軍艦か、もしくは巨大な鯨みたいな外観をしている。
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しかも外壁の全てが一枚一枚瓦葺き(正確には瓦状のタイル)となっているのが凄い。近未来的なデザインの中にも和の要素を取り入れようとしてみたんですね。はいはい。
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建物が手に触れる程に近づいてみよう。重厚な瓦の質感と現実離れした建築物のデザインとのギャップにクラクラしちゃいますよ。この大量の瓦の一枚一枚に奈良市民の税金がドバドバ注ぎ込まれているのは忘れちゃならない。
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奈良県内にコンベンションが開催出来る規模の施設がなかったというのが表向きの理由のようだが、周辺の再開発を含めた利権たるや凄まじいものであろう。そりゃポルシェ中川みたいなのも出てくる罠。
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「なら100年会館」については大阪市のハコモノ群みたく第三セクターが次々破綻して廃墟化してしまうお粗末な事態にはなっていないらしく稼働率は高いようだ。
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建物本体もかなりアレな物件だが、その周りにも意味不明なオブジェがある。どうやらからくり時計らしいんですが、まるでUFOみたいでもある。バブリーなセンスですね。
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朝9時から夜9時まで、毎時0分にはからくり時計が動き出すそうだ。
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「なら100年会館」の斜向かいには以前当サイトでも紹介した黒川紀章設計の「恐怖のハトマンション」こと市営第一号コミュニティ住宅がデーンと建っている。こちらも3年ぶりくらいに再訪したが、住み着いていた鳩が一時期よりだいぶ減っていた。
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JR奈良駅前の再開発計画はまだまだ続いている。ハトマンションの隣にもまた巨大なビルが建設されていた。観光客が殆ど寄り付かない西口の再開発ゾーンは古都奈良のイメージとは真逆の路線を今もひた走っている。

鹿ぼうずくん
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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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