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絶滅寸前ほぼ廃墟マーケット「黄檗新生市場」

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京都府宇治市と言えば「ウトロ」しか頭に浮かんでこない大阪DEEP案内取材班です。今回やってきたのは京阪宇治線の黄檗駅。お寺巡りが好きな方々には黄檗宗大本山萬福寺がある門前町として知られる街だがそうでもなければなかなか来る機会はなさそうな場所である。

そもそも黄檗の「檗」の字をこの地域以外で使う機会など一生のうちにあるのだろうか…としばし考える訳であるがどうでも良かったですね。



しかしこの黄檗駅の近くには昭和レトロと廃墟が好きな方には特上級の絶滅寸前の市場が存在するという事なので喜び勇んでやって参りました。宇治線へは遊郭跡のある中書島で乗り換えが必要です。

目指す「黄檗新生市場」は駅から目と鼻の先、萬福寺への道すがらにある。入口からして既に凄まじい佇まい。昔は駅前市場としてそれなりに賑わっていたようだが現在は寂れに寂れてこの状態。

市場の表に花屋が店を出しているが、市場の中に足を踏み入れると…昼間なのに真っ暗である。それでも薬局とかちょこちょこ開いてますけどね。

花屋の向かいの店は潰れたままになっていてそっけない「関係者以外立入禁止」の札が寂寥感を漂わせていた。

黄檗新生市場の中でもせいぜいネオンが明るいのは「くすりのシンセイ薬品」の店舗くらい。どうでもいいけど胡散臭げななんたらエステの広告だらけ。5年前の私だわ…ってろくに相手もされない市場も女も若返るはずがない。時の流れには逆らえないのだ。

薬局の他にはたこ焼き屋と、古風な佇まいの洋菓子屋さん。今時スイーツ(笑)とか言ってる女子も到底近づきそうにないマニアックなロケーションです。

そして洋菓子屋を抜けた先にもまだまだ市場は続いているのだが、残り7割くらいの区画が廃墟廃墟のオンパレード状態となる。どうしてこんなに寂れてしまったのだろう。

最後の現役店舗は乾物屋でフィニッシュでした。年老いた商店主ばかりで、現役を退いたら次々店を畳むパターンか。切ない…

一面ガラス張りの熱帯魚屋の店舗もこの通りもぬけの殻となってしまいました。もはや冷たい熱帯魚すら居なさそうです。これには園子温監督も出る幕がありません。

熱帯魚屋の店内を見ると枯れ果てて怨霊のような姿になった植物達が放置されたままになっていた…これは酷い。店主に見放された植物達も泣いておるぞ。

「この場所で犬にうんちをさせないで下さい」と古風な筆字で抗議。いくら廃墟だからって犬のウンコをそのままにするのは駄目ですよ。

辛うじて市場の廃墟を照らしているのは天井から漏れる太陽光のみ。黄檗新生市場は昭和41(1966)年にオープン、最盛期は40店舗程がひしめき合っていたそうだが近所に出来たスーパーにお株を奪われて徐々に衰退したとか。

かつては地元民だけでなく萬福寺の参拝客を相手にしていたであろう大衆食堂もこの通り店じまい。ベニヤ板が打ち付けられている。

程なく黄檗新生市場を出る。どこが「新生」やねんと心の奥で突っ込むが、老いても現役を自称したいのは人間様だって一緒だ。これだけ廃墟化が進んでいるといつ取り壊されるか分からんな…

そこから少し歩くと黄檗宗大本山萬福寺のご立派な山門が姿を現す。黄檗の地名もこのお寺から来ているのは言うまでもなく、中国文化の影響を受けた境内の建物や普茶料理などが有名だそうです。

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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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