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梅田の隣「中津」 (2) 高架下建築

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中津の街を分断する鉄道や道路などの高架橋の存在は、同時に街のシンボルでもある。梅田という都心を間近に控えながら、いわば物理的に隔てられた壁の向こうの領域として中津の街は昔ながらの風景を留めている。

JR貨物線の下は、一応人が行き来できるスペースはあるものの、桁下制限高1.4メートルという恐ろしく低いガードになっている。さすがに車も通行はできず、この下を通れるのは歩行者か自転車だけだ。



時折貨物電車が通り抜ける時に下を潜ればかなりの迫力だろうと想像できる。ちなみにここは貨物線と言う事にはなっているが、実は貨物列車よりも旅客列車が通る機会が多い。「関空特急はるか」等が新大阪駅からこの線を通って大阪駅をすっ飛ばして西九条方面に向かうものがある。

もう一ヶ所のガード下。こちらも同様に1.4メートルだ。このようにあまりに低いガード下はタクシーが通行時に頭に付けている提灯を壊してしまう事から「提灯殺し」と呼ばれる。

ちなみに東京にはJR品川駅北側に1.5メートルの「高輪橋架道橋」が存在しているが、1.4メートル未満のものは東京には無い模様。高架下マニアにとっては大阪・中津が首都みたいなものである。

中津から東側に向かうと、豊崎でJR東海道本線の線路が立ちはだかる。毎日大勢の通勤客を載せるJR京都線がこの上を走っている。中津エリアからはどこに行くにも鉄道の高架下を通らなければならない事が分かっただろう。

そして東海道本線の高架下もまんべんなく有効活用されている。

主に倉庫が多いが、一部にはリサイクルショップや居酒屋等の店舗も入っている。

再び中津駅前に戻ってきた。頭上を阪急電車が走る広大なガード下。神戸線・宝塚線・京都線の三複線である。往復6線の鉄道がそのまま淀川を渡り十三駅へ至るのだ。

そしてやはり下の部分は店舗に活用されているのが中津クオリティ。

だがさらに注目したいのが阪急電車と平行して走る国道176号の高架である。上から見ると車道と歩道が併設されていて、おまけにバス停もあり、さらにマンションの入口まで高架に合わせて作られているため、あたかも地上にいるような錯覚を覚えてしまう。

それでもよく見れば「地上」に降りる階段が横に伸びている。下に降りてみて国道176号の高架下を見るとそこには何と人が暮らしている民家がちゃっかりと存在しているのだ。

これが全国的にもレアな「国道下住宅」。橋の下で暮らすのはホームレスのオッサンくらいかと思っていたらところがどっこい、の超展開。鉄道高架下の住宅のように、終電が終われば静かになる様な事もないわけで。よく居住許可が出たものだと感心。
やけに玄関先に植木鉢が置かれていて生活感がバリバリ漂ってくる。

国道下住宅を通り過ぎた先にはポッカリと口が開いている。昼間でも陽の光が当たらない闇の奥には、またしても高架下建築がある。どうやらこの先が「高架下のエルドラド」と呼ばれる場所なのだそうだ。

高架下には意味深な落書き。実は中津の高架下住宅群も年々廃墟化が進んでいて、阪急電車側の高架下住宅は一部取り壊しが進んでいた。残っている建物もかなり老朽化が激しく、いつ無くなるやら分からない。見るなら今のうちだ。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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