【天王寺区】廃墟ホテルとホームレス村と防空壕があるネガティブカオスパーク「生玉公園」へようこそ(2011年)

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毎年9月には上方落語家が集う「彦八まつり」も行われ有名な存在である生國魂神社のすぐ隣には一般ピープルの常識の尺度がまるで通用しないカオス過ぎる公園が何食わぬ顔で存在している。「生玉公園」の中はホームレスの巣窟になっているばかりか謎の廃ホテルや民家が建っているなど首をかしげたくなる光景が目白押しだ。

廃ホテル「園」が解体された後、我々は再びこの公園を訪れた。「園」のあったはずの場所にはすっかり建物が無くなっており、その代わりに裏側にある齢延寺の壁が新調されて公園側に境内を広げる形になっている。隣の不気味な民家の横っ面が拝めるが、そこに辛うじてかつての「園」の輪郭が見られる。廃ホテルの歴史は幕を閉じたのだ。

隣の民家はまだ当時のままで姿を留めている。建物に近づくと家の主がおもむろに扉を開けて顔を覗かせてきた。すこぶる怖くなって退散。ずっと見られていたのか?

公園内に一軒だけ残っている二階建ての家屋はホテル園亡き後の生玉公園最大のミステリー。廃ホテルよりもむしろこっちの方が大ボスなんじゃないかと思えてくるのだが。

2010年以降急激に街頭のホームレスが姿を消しつつある大阪市。その内訳は単に住所不定者にも生活保護と住居を探す段取りを役所が用意した成果だが、それでも青空の下で眠る事が好きな方々がこの公園で暮らしている。

グラウンドの裏側に回るとかなり本格的なテント村が連なっているのである。それは全盛期の天王寺公園脇を彷彿とさせる光景だ。怖くて近寄れないのか、ここを通り抜ける市民の姿はない。

上町台地の崖線に沿って立地する生玉公園の中程にあるホームレス村は松屋町筋側に下る斜面の各所に小屋を立てている。

通路や植え込みはある程度整備されている様子で小屋がなければ普通の公園といった感じだが、昼間でも妙に雰囲気が暗いのは土地の因縁が渦巻いているからだろうか。

どの小屋も頑丈に造られていてその場凌ぎの様子ではないのは明らかだ。ホームレスだけどホームがある状態。

無論公園用地なので行政の嫌がらせのような立て看板が夥しく掲げられている。しかしそんな所にくだらない落書きをするのが大阪クオリティ。エスイーエックス大好きなのは分かったから。

こんな場所でも行政とホームレスのせめぎ合いが続いているのであった。生活保護大作戦でかなり急速なペースで街から消えつつある大阪市内のテント村、西成公園や三角公園、扇町公園など、公園用地のテント村はもはや少数民族である。

ホームレス村となっている区画を外れると松屋町筋側に出る事が出来る。ここで土地の因縁を強烈に感じさせる物件に出会う事が出来る。

それは崖線の斜面に何の気なしに建っている「地下壕」の入口の跡である。実は生玉公園は隠れた戦争遺跡でもあったのだ。この生玉公園自体が戦時中に出来た公園で、園内には空襲に備える為の都市防空壕が同時に建設されていたという。

だがそんな防空壕の入口の上にまでホームレスさんが小屋を建てているという始末。しかも番犬まで飼ってるという用心深さに感心。我々が近づいたら犬が出てきて吠えやがった。ワオワオワオーン。

ちなみにその真下に防空壕の入口があるというのだが、すっかりコンクリートで塞がれているので内部を見る事は出来ないのだ。残念。

あまりにホームレスとか廃ホテルとかがキョーレツなので気付かなかったが、公園内には地下壕の通風塔となっている煙突の跡や、傍らには「生玉公園地下壕」についての案内碑まで置かれていた。

地下壕建設には朝鮮人労働者も居たようだが、さすが極左が支配する大阪民国だけあって「強制連行」の文字が踊る自虐史観丸出しの偏った碑文に胸焼けしそう。

その地下壕入口の跡から松屋町筋方面を見るとまっすぐ公園の出口まで道が続いているが、不自然にその両側がフェンスで封鎖されているのが見える。これもホームレス避けなのか?

松屋町筋側から公園を見ると明らかに様子が変なのが分かる。こんな公園で遊びたいとは思わないだろうな。都市の暗部をまるごと封じ込めたかのような因縁深い土地。コンクリートで塞がれた地下壕の入口から妖気が立ち込め公園全体を覆っているかのような気さえする。

そんな生玉公園、大阪DEEP案内取材班の我々からするとネタ満載で楽しい公園でしたよ。。。ホテル帰りのデートコースにでもどうぞ。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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