【東大阪市】鴻池新田住民のお買い物拠点「フレッシュタウン鴻池」を歩く

大阪・京橋からJR学研都市線(片町線)に乗って辿り着く街、東大阪市の「鴻池新田」界隈をうろつき回っておりますけれども、ここは駅前一等地よりも、駅からちょっと外れた東側一帯にある商店街の方が栄えている。

先日紹介した鴻池新田会所跡や「鴻池グラナリーコート」を過ぎた先にもずるずると商店街が続いているのだが、どうやらこの先にある「フレッシュタウン鴻池」なる商店街がこの街で最も賑わっている一画らしい。ああ、よく見りゃイオンの店舗もありますわな。

駅から商店街がちょこっと離れていることもあって、せわしなく行き交うチャリンコに乗ったおばちゃん率が高いのが特徴的である。訪問時期が夏場だったせいか、日差しの強さから「さすべえ」を装着して日傘を立てた大阪仕様チャリンコ率も高い。

JR学研都市線(片町線)の高架下にもある街のチャリンコ屋も地味に自己主張が激しい件。鴻池新田も以前触れた通り江戸時代に大和川の付け替えで干上がった古い池を埋め立てただけのフラットな低湿地ですので、他の大阪の下町同様、自転車が大活躍します。

ついでに関西ローカルな粉物補給スポットもとい大衆食堂「力餅」の店舗もございましてよ。大阪とその周辺にだけやたら多いイメージがある力餅食堂だが、元々は兵庫県豊岡市の饅頭店が発祥で、そこの主人が京都の寺町通りに移って饅頭屋を辞めて甘味処に衣替えしたのが最初らしい。

鴻池新田住みの土着民が集まる生活感溢れる商店街

グラナリーコートの先に続く道を少し進むと車幅の広い通りに出る。ここから先が商店街の中心らしい。関西にはよくあるアーケード商店街というわけでもないが、しこたま生活感溢れた空間となっている。駅前の空きテナントだらけの寂しい一画を見て「この街大丈夫か?」と心配していたが、単なる杞憂であった。

スーパーは大手のイオン一人勝ちという事もなく、聞いたこともないようなインディーズ系の店が複数軒存在する。「生鮮館近江屋」に「ラッキー鴻池店」、どちらの店の前も沢山の買い物客のチャリンコが停まっている。先に挙げたグラナリーコートの「ミートモリタ屋」と合わせて、日常の食品の調達には困る事はないだろう。

そんな感じの商店街がおよそ500メートル程度だらだらと伸びている。東端あたりには大阪のビンボー人御用達ディスカウント「サンディ」の店舗まであってお買い物便利過ぎて非常にぬるい。

東大阪という大阪下町デフォルト的な街だけに、何の変哲もない街の米屋ですら妙に派手派手しい件。むしろ米よりも酒類の取扱いの方が目立っているあたり、アル中密度の高い街であることを示している。米屋なんですよねここ。

東大阪市にも滅法多い在日コリアン事情があるのか、しれっと何の違和感もなく韓国食材店が入っていたりするところもご愛嬌。しかし生野区に隣接する布施エリアほど濃ゆくはないですわね。

その他、食い物屋関係はたこ焼き屋もうどん屋もあって炭水化物の摂取には困らない品揃えである。周囲には低所得者層が暮らす府営住宅や文化住宅も多い。やっぱり“いつもの大阪”ですやん。

生鮮館近江屋の左隣にある「うなぎ専門みさき」、豪勢に鰻料理が喰える店のようだが、よくよく見ると手書きのランチメニュー表には「焼そば定食」「お好み焼定食」の表記が…安定の炭水化物オン炭水化物ランチ!やっぱり鰻だけじゃ商売できませんか、この土地では。

そんな商店街に向き合う形でデデーンとそびえる「イオン鴻池店」。近年、古い商店街を破壊する巨大なイオンモールが地方で幅を利かせているが、こちらのイオンは「元サティ店舗」。昭和52(1977)年に「ニチイ鴻池店」として開業して以来の地域密着型店舗である。商店街とは持ちつ持たれつの関係が続いている。

イオン鴻池店の正面から南側にも商店街が枝分かれしている。もはや後期高齢者のおばあちゃんしか相手にしていない衣料店、そこでエッチラオッチラと手押し車を押しつつ買い物に勤しむ婆さんの後ろ姿。店の脇には公明党なっちゃんポスター。色々と身につまされる光景だ。

あらゆる意味で昭和のままで時間が停まっている商店街「フレッシュタウン鴻池」…布施や長瀬あたりのアウトロー気味な街ほどパンチの強さはないが、じわじわ来る街である。

この道沿いはイオンの買い物客がいるせいか、やたらと自家用車が長い信号待ちの行列を作っており非常にいただけない。この商店街のすぐ南側にも「府営東大阪中鴻池住宅」という大規模な府営住宅が広がっていて、またツッコミどころがあるので、次回の機会に詳しく紹介しようと思う。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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