【尼崎市】再開発してキレイになっても下町は下町!JR立花駅南口「フェスタ立花」を見物する

大阪駅からJR神戸線各停電車でたったの3駅11分、JR尼崎駅のすぐ隣にある「立花駅」にやってきた。尼崎の中心市街地である阪神尼崎駅や、再開発でご立派な駅前風景を見せる隣のJR尼崎駅と比べると脇役的存在でしかないが、一応ながら尼崎市役所の最寄り駅となっている街だ。

以前は周辺の立花商店街などを含めたレポートを公開していたが、駅南口にある「フェスタ立花」と「立花ジョイタウン」の二つの商業施設だけでネタが豊富にあるので、今回は単独のレポートとして再編成したものである。

JR立花駅の南口一帯は二度の再開発事業が行われ、昭和55(1980)年に「立花ジョイタウン」が開業したのが第一期で、その20年後となる2000年に駅前再開発第二期事業として「フェスタ立花」が開業後、今の姿の駅前風景に落ち着いている。

「フェスタ立花」は北館・南館の二手に分かれていて、特に南館には27階建ての二棟の高層タワーマンションがそびえ立っている。駅前一等地のタワマンですが中古物件は19階の2LDK+S、約74㎡のファミリー向け物件が3598万円で出ているなどお手頃感がある。

JR立花駅と駅前商業施設の間はペデストリアンデッキで結ばれていて、駅前のマンション住民であれば一度も車道を跨ぐ事なく駅にたどり着く事もできる。便利で機能的であると傍目には思えるが、ここが尼崎というド下町であるが故に、隣の西宮市に比べて極めて不人気な存在に甘んじている。

フェスタ立花の一階部分もハコ自体は立派に作られており洒落た佇まいをしているはずなのに、入っている店が普通に下町臭さ全開の食い物屋ばっかりでさっぱり若々しさがない件。スターバックス等の意識高い系カフェとは一切無縁の空間である。(ちなみに尼崎市にスタバの店舗はJR塚口駅前とつかしんの二店舗だけである)

しまいには「相談支援センター 活きる」と来たもんだ。入居テナントのあまりにも後期高齢者向け仕様っぷりには泣けてくるレベルである。これが同じ沿線でも住吉とかだと全然オシャレなのに、こうも変わるものか。

駅前再開発第一期事業で先に完成している「立花ジョイタウン」はもう見るからに古臭い。ここも地元民の生活に根ざした各種店舗が密集する、この街の顔である。2000年の第二期事業終了後は「フェスタ立花」の一部に扱われているようだ。

そんなジョイタウンに入っている店舗もまた古臭さ全開。のっけから粉物を売るお店がデーンと一等地の一番ええところに店を構えていて、圧倒的な下町仕様です。

尼崎市立花に暮らす原住民のコナモン供給スポットとして活躍中の「たいこまんじゅう ふじ田」。立花ジョイタウンが完成するずっと前、なんと昭和33(1958)年に創業している超老舗。売春防止法施行の年からずっとやってます!ちなみに角田美代子はこの時まだ10歳でした。

看板メニューのたいこまんじゅうはもとより、たこ焼、お好み焼きのプッシュも強烈。持ち帰り客も多いようだが、店内にカウンターもあってイートインも可能である。「店内持ち込み禁止」だとか「ツケは出来ません!お金は貸せません!」などと書かれた注意書きが香ばしい。客層ヤバすぎだろ。酒は持ち込めないが温泉水の試飲ができるらしい。

まだ真新しさも残るフェスタ立花のそれと比べると、こちらジョイタウンは全体的に老人臭が漂ってしまっている。くたびれた商業施設に大抵ありがちなのが高齢女性向けフィットネスの「カーブス」である。

レトロ感とチープ感漂うジョイタウンの地下へ降りるエスカレーターにいらっしゃーい。100円ショップのダイソーもありまっせ。

地下は地下で、中華料理屋、うどん屋、お好み焼き屋と関西テイスト満載の庶民的な食い物屋大勢を占めていて、庶民の街・尼崎クオリティ全開なのであった。皿うどん、スープ、ライスが500円の満腹セットが食える「山水飯店」は満員御礼状態。

店の表に張り出された力強い筆書きのメニューの数々も見る者を圧倒する。「特得セットメニュー」といいコスパだけで支持されている感半端ない。中華丼や炒飯(関西では“やきめし”と言います)など、何を頼んでも容赦なくドカ盛でやってくるようだ。

フェスタ立花の館内に設置されている掲示板には“防犯意識”だけは人一倍高い尼崎市民の心得であると言わんばかりに自転車盗難にまつわる市役所からの啓発ポスターが数々張り出されている。尼崎市の防犯啓発イメージキャラと思われるが、“ミミちゃんグレート”ってなんやねん…

「立花ジョイタウン」のピンクの外壁のビルの裏手に回るとしれっとパチンコ屋がジャンジャンバリバリ言わせているあたりが尼崎クオリティ健在といったところである。ちなみにこのジョイタウンの上層階も住居フロアになっていて、一部は賃貸物件となっているようだ。

そんなJR立花駅周辺、以前「第二の角田美代子か!」と報じられた中学3年生監禁事件の舞台にもなった街だ。「アマには(角田に)似たようなんはナンボでもおる」と地元民に言わしめた、どう転がっても尼崎はそんな街なのです。とりあえず「自転車はツーロックで」が合言葉です。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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