【堺市東区】南海高野線白鷺駅近くの大型レトロ物件「白鷺団地」を見物する

地下鉄御堂筋線の始発駅で泉北高速鉄道線が枝分かれする「なかもず」のお隣、南海高野線白鷺駅の近くにはかなり年代モノのレトロ団地が広がっている。ちょっと立ち寄ってみることにした。

団地の名は「白鷺団地」…白鷺駅から徒歩5分程度の南海線の線路沿いに広がる、昭和38(1963)年に造成された古い団地だ。その昔、駅の周辺は池と田んぼが広がる田舎そのものの一帯で、よくシラサギが飛来していた事からそんな地名が付いちゃっているわけである。

その時代の名残りを留める但馬池を擁した「白鷺公園」に隣接する一帯にこの団地が存在している。戸数1,421を誇る中規模の団地となるが、建設年代も古く、築55年前後の中層棟が中心に配置されている。住居棟の横っ面の壁には地名通りのシラサギのシルエットが描かれていて、お土地柄を匂わせるのもポイント。

年季の入った団地内の案内板に目を通す。A地区とB地区に分かれているが、どちらの地区も造りは同じである。日本住宅公団が建設した団地という事もあって、現在も全てUR都市機構の賃貸住宅として管理されている。ちなみに団地の南側に「宮路池住宅」という別の団地もあるが、それは分譲物件らしい。

まだ周りに田んぼしかなかったような時代に建てられた古い団地だけあって、各住居棟の間隔にゆとりが持たれていたり、今ではちょっと草ボーボーになっていてアレではあるが、かつては綺麗に芝生が敷き詰められていたのだろう、まだ「団地」という言葉がトレンディで憧れだった時代の面影がある。

そんな団地内にある児童遊園的スペースもやはり草ボーボーで放置プレイっぷりが際立っている。他の団地同様、高齢化と人口減少の問題に直面していることは想像に難くない。どこぞの府営住宅みたいに外国人の流入が起きないとも限らないが、白鷺団地はこちらの見た限りそのような傾向がないようだ。

白鷺団地の物件は1K~3DKまでで家賃は27,600円~53,200円と、築年数の分だけお安さ際立っている。大阪府立大学にも近いわけだし、学生が下宿代わりに引っ越しても全然生活が成り立つほどだ。もし社会人になってそのまま定住してしまっても大阪市内に通勤できる。一見それで問題なさそうなんですがね…

そうかそうか!堺は北側一雄センセイの地元!公明党ポスター多すぎるでしかし

むしろ白鷺団地でやたらめったら目につくのが、中国人のデカいパラボラアンテナではなくピンク一色の公明党ポスター。山口那津男代表の写真付きなので、当方はこれを便宜上、なっちゃんポスターと呼んでいるものである。

この「なっちゃんポスター」を住居棟の上下2フロア連続で窓際から掲げて、ぶ厚い信仰心をこれ見よがしに披露する創価学会員である団地住民の姿が容赦なく見られる「大阪あるある」な光景。そりゃ功徳も積み放題やな。常勝関西やで!

どなたかのお宅のベランダにある公明党広報板に地元堺市選出(衆議院選挙大阪府第16区)の北側一雄衆議院議員のポスターを掲げるお宅もある。国土交通大臣を務めるなどした公明党きっての大物議員でございます。創価大学法学部出身。バリバリやで。

その他、団地内の電柱にはいつの時代に貼り付けられたかもよくわからないブラック臭漂う金融会社のビラが残っている。住民の層を考えると致し方ないのかも知れませんが、終始こんなテンションの団地なのでわざわざ新しく引っ越して来る住民もなかなか居ないのだろう。

ガラガラでヤバそうな白鷺団地ショッピングセンター

白鷺団地B地区の一画には団地のショッピングセンターも一応ながらある。別に駅から離れているわけでもなく通勤もできそうなロケーションの団地なのに、その商店街がまるで死んだようになっている。どうゆうこっちゃ。

ただ一軒、南海線の線路に面した箇所に「パスト」というスーパーマーケットが営業しており、団地住民の数少ない食料品調達スポットとなっている。それでもイマイチ流行っているようには見えず、まさに団地という「過去の栄光」に縛られた空間となった当地では皮肉めいたネーミングである。

シャッター街と化した団地のショッピングセンター、その一角には団地住民の寄り集まり的NPO法人の施設が入っている。しかし駅から徒歩10分以内なのにこの寂しさったらないね…

そんなショッピングセンターの広場に面して団地の集会所もあり。結局この場所にいた間、ただの一人も通行人の姿を見かける事がなかった。

しかしUR側も手をこまねいてばかりしているわけではない。古臭いあまりに不人気極まりない白鷺団地をどうにかしようとリノベーション物件を増やしたり、逆に白鷺団地造成当時の昭和30年代の団地の一室を再現した「復刻版住宅」を貸し出したり、ミュージシャンや漫画家などの創作活動を行う若者を対象に家賃を1年間ゼロで提供するプロジェクトなどを続々と打ち出しているそうだ。

そんな団地の傍らを颯爽と駆け抜ける南海高野線の車両。ちなみにこの線路の北側にも白鷺団地の「C地区」がかつてあったが、老朽化と住民の減少を受け数年前に全住民が退去。既に解体され更地になっている。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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