【神戸市】三宮駅徒歩5分なのにめちゃめちゃ寂れてますやん「二宮商店街&二宮市場」

神戸を代表する繁華街「三宮」。しかし専ら商業施設が集中していて繁華街らしさを見せているのは三宮センター街や生田神社などのある駅の西側一帯に限られていて、駅の東側はというと、まるっきり取り残されたようになっている。

三宮駅から徒歩5分くらいのところに、三宮ならぬ「二宮商店街」という寂れたアーケード街が残っている。住所で言う神戸市中央区二宮町、琴ノ緒町に属する一帯だが、こんなに神戸のド都心ど真ん中にこのような場所があったとは迂闊にも気づかなかった。

三宮の近くにある「二宮」…という事で、町内には「二宮神社」といったところもございますけれども、ここは「神戸八社(生田裔神八社)」の一つに数えられていて、一宮から八宮まであるんすね…“嵐の二宮くん”に因んでジャニヲタ女子軍団がキャーキャー言いながら参拝しているらしいですが、我々にしてみればどっちかというと倒産した関西ローカル家電量販店の「ニノミヤ」の方が馴染み深いですよ。まあどうでもいい話ですけども。

「二宮商店街」三宮駅徒歩5分なのに何なんだこの寂れっぷりは!

で、冒頭のアーケード街「二宮商店街」に足を踏み入れてみると…何なんだこの寂れっぷりは。同じ三宮駅近くにある「三宮センター街」あたりとはまるで別世界である。いわゆるチェーン店の類は皆無で、土着民しか相手にしていない昔ながらの個人商店ばかりがちらほら並んでいる程度。

アーケード街の長さもせいぜい100メートル程度しかなく端から端まであっという間に辿り着いてしまう。春日野道商店街とか大安亭市場くらいになると存在感もあるのだが、ここはうっかり見逃してしまいそうなくらいに小さい。

戦後から続く古い商店街であることには違いがないのだが、ここを訪れる買い物客の姿など居るはずもない。アーケードにぶら下がってる広告看板まで、広告枠が埋まらないまま「広告募集」と書かれたプレートばかりが連なっているのがまた切ない…

で、そんな二宮商店街にはどんな店がありますのや、というのをちょっくら見てみることにすると、やはりこういう感じのオッサン成分100%の土着酒場みたいなのがあったり…

こちらの和菓子屋「月ヶ瀬」の前にはみたらし団子やら何やらを買い求める地元のおばちゃんが集まっておられましたね。二宮商店街で買い物客がいるのって、ここくらいじゃないでしょうか。

そんな和菓子屋の隣にある「神戸焼のお富さん」という怪しげな佇まいのたこ焼き屋が個人的には気になってしまった。残念ながら休業日に当たってしまったので店の様子が見られなかったのだが「どこにも無いカナリ美味しいたこなし 10コ200円」というミステリアスな食い物が看板メニューになっている。

大正時代からの歴史がある「公認 二宮市場」がボロボロ過ぎる

二宮商店街の途中にある「公認 二宮市場」。大正12(1923)年から設立されている市場というので歴史としては相当なものがある。戦時中に空襲で壊滅後、昭和35(1960)年に市場の新しいアーケードが完成したということらしいが…

そこに足を踏み入れると…うわー、かなりキちゃってませんかねこれ。築半世紀オーバーの貫禄が否応なしに視界に飛び込んでくるのである。しかも通路の片側は建物が取り壊されて空き地になっている。もはや末期症状…と傍目には思えて、でもこう見えてちゃんと市場のホームページもあるんですよ。

二宮市場には現在十数店舗の個人商店が軒をひしめいているが、見ての通り大半はシャッター街となっている。せっかく三宮駅にも近いのに、これだけ空間を遊ばせていて、もったいない感じもしなくもない。

尼崎から長田から垂水から、兵庫県には割とこういう佇まいの昭和レトロ市場が多く残っている感がある。一部シャッターが垂直じゃなくて前にしゃしゃり出気味になっている点とか、少しでも陳列スペースを確保するための知恵ですかね。よくわかりませんけども。

ボロボロ波トタン板が辛うじて雨の侵入を防いでいる二宮市場の屋根を見上げるとそこには「毎週 火曜金曜 奉仕日」と書かれた吊り看板がブラーリ。阪神・淡路大震災の揺れには耐えられたものの、時代の流れには逆らえず。

さらにもう一方の通路を歩くと、とっくの昔に廃業した店舗の残骸が痛々しい姿を見せている。シャッターが一部へしゃげて中身が見えてしまってますけれども…

こちら側には未だ現役で営業しているお茶屋だの乾物屋だのがちらほら見られ、土着の高齢者の日常生活を支え続けているようである。三宮駅に近いという立地を考えれば、大阪の天満市場とかのように、もうちょっと空き店舗に意識高いシャレオツなバルだの何だの出来てもおかしくない気がしますけどね…

…でも、建物の老朽化ぶりを見た限り、このレトロな光景が見られるのもそう長くはないかも知れない。市場の通路のすぐ隣では重機がぶるんぶるん唸り声を上げて既存の建物を破壊しまくっている。その隙間からは全長190メートル、地上54階建て、兵庫県一高い建造物であるタワーマンション「シティタワー神戸三宮」が見えている…

そんな昭和空間に唐突と現れる「おイネ狐石像」。子宝の御利益がある旨の案内板まであるんですが、大安亭市場が“タヌキ”で二宮市場が“キツネ”というのは何の因果か。

二宮市場の東側に出ると、こちらにも「二宮筋商店街」なる別の商店街が連なっていて、歩道部分にちゃんとアーケードも完備されているものの、やはり商店街としては淋しげ。すぐ背後には布引ハーブ園などがある六甲山地の山々が迫っている。

三宮センター街ならぬ、二宮センター街まである二宮町。ところで三宮駅の東側と聞くと、神戸市内では長田区に次ぐ古くからの在日コリアン集住地の一つ「生田川地区」があるわけだが、どうも位置的には大阪・梅田に対する中津とか、京都駅前に対する東九条とか、そういった関係を思わせるものがある。

このへんはまだ韓国料理屋がちらほらあるくらいで、それほど異国情緒漂っているわけでもないが、ちょっと東側に向かうと朝鮮総連や韓国民団の支部が入っているビルなんかもあって結構ガチなのである。

…というわけで、昼飯はこちらの「韓国家庭料理 味楽」でプルコギ定食を食らいましたスムニダ。地元民でかなり賑わっていた。

ガチな韓国料理を食った後には銭湯「二宮温泉」でひとっ風呂浴びる事もできるという神戸ド都心の下町スタイル。深夜営業をしていることもあってか、終電で帰りそびれた客や夜行バスの客なんかで流行っている模様。三宮駅から物凄く近い故ですよね。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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