【東大阪市】近大生の集まる学生街「近鉄長瀬」のくたびれた駅前商店街を見る

全国学力テストで最下位にも近く大学進学率も低い、「学問」とは甚だ無縁の文化を誇る大阪というお土地柄にも国内有数の生徒数・卒業者数を誇るマンモス大学というものは一応ながら存在する。その代表格として挙げられるのは、やはり「近畿大学」だろうか。

今回はそんな近畿大学の本部キャンパスがある「近大の門前町」こと近鉄大阪線「長瀬駅」にやってきた。中小の町工場が密集するブルーカラー都市・東大阪市にあり、近くには布施とかいうガラの悪い街なんぞもあるわけですが、紛う事無き大阪屈指の学生街と言えるのがまさにここ。

まず駅前に降り立つとのっけからパチンコ屋がジャンジャンバリバリと鳴り響く「いつもの大阪」過ぎる風景が。ああ、間違えた、近畿大学のキャンパスはこっち側じゃありませんでした。

駅の西側には「長瀬南商店街」といった、なんとも淋しげな駅前商店街もあるっちゃあるが全然栄えていない。この向こう側には市営住宅だらけの香ばしい街並みもございますがこれは別の機会で取り上げる事にして、とっとと駅の東側に移動しますね…

最寄り駅となる近鉄大阪線の駅も、どうにも味気ない「長瀬」という駅名ですが、近大があるのは東大阪市長瀬町ではなく小若江だし、いっそのこと首都圏の私鉄とか北大阪急行の延伸区間の新駅なんかの駅名に見習って、駅名に「近大前」って付ければ多少はイメージアップになりませんかね。

改めて駅の東側を見るとその真正面にいかにも学生街ですよと言わんばかりの商店街が口を開けて我々を待ちかねている。それにしてもアカデミック感漂ってきませんな…この洗練されてなさすぎな駅前一等地は何ですかね…

長瀬駅前商店街、通称「まなびや通り」…学生帽を被った間抜け面のキャラクターが何やらアーチ看板の上から見下ろしておりますけれども…長瀬駅前から近畿大学キャンパスに掛けて続く長い長い商店街の始まりである。

やたらミーハーなメガネ屋がある長瀬駅前商店街

日中はいつも近大生がうじゃうじゃと行き来する学生街の入口となるこの駅前商店街、思っていたよりも目立った店舗も少なく、くたびれた個人商店かつまらないチェーン系の居酒屋で占められている。唯一このメガネ屋だけがやたらと自己主張しまくっている件。

何やらテレビ取材を受けまくっては芸能人使用モデルのメガネをプッシュしまくっている、ミーハーっぷりが容赦ない街のメガネ屋さん「メガネのオカダ」である。

関西ローカルではお馴染み過ぎて説明するまでもない「大阪ほんわかテレビ」の番組ロゴが店先にベタベタと貼られており、もはやツッコミどころもありません。「魔法のレストラン」「となりの人間国宝さん」と並ぶ三大「店先で見ると思わず興醒めするTV番組ロゴin関西」シリーズ。首都圏で言うところの「まいうーサイン」に匹敵する存在である。

「長瀬商店街旭通り」という廃れアーケード街もある

メガネのオカダの角を右に曲がってそのまま真っすぐズーンと進めば近大キャンパスに一直線、という道すがら目にしたのが随分廃れた佇まいのアーケード街「長瀬商店街旭通り」であり。学生街で人通りも多い、結構ステキな立地だと思うのですが、一歩中に入ると…

見るも無残なシャッター街と化していたのであった。アーケード街の長さは40メートルもいかない程に短い。生駒のぴっくり通りよりも超絶ショートなアーケードだが、その造りの古さから見ても昭和40年代築といったところか。

元々の商店主が高齢化して店を畳んだままで、世代交代せずに放置プレイをかまされているようなイメージがある。せっかくの立地なのにもう少し有効活用する手立てはないものかね。これが首都圏の学生街なら軒並み安い飲み屋街に変貌しているはずだ。

アーケードの天井から吊られた古びたスピーカー付き時計も、その針は止まったまま。「協和銀行」っていつの時代の銀行なんですか…と思ったら1991年まで存在して、今ではりそな銀行になってるやつでしたね。

アーケード街の端っこにある古めかしい佇まいの写真屋も店じまいしたまま放置。「売家」の広告看板も出てますけど、誰かが買って何か学生向けに気の利いた商売を始めたりはしないのか。

ビックリするほど短いアーケード街を抜けると右手側は唐突に墓地だったりするし全くもって若々しさの欠片もない街並みである。本当にここは日本有数のマンモス校・近畿大学のお膝元なのだろうか。

旭通りの入口を南側から眺めるとこの通り。いやー渋いっすね…左手の地蔵尊に右手の大衆酒場「赤のれん」も昭和レトロ空間に彩りを添えている。

その先にもなんともしょぼくれた佇まいのレトロな下町風景が続いている。この脇道にも色々と気になる食い物屋があったりするのだが今回のところは割愛させて頂く。

で、このアーケード街の端っこと墓地に挟まれた狭い路地を足早に急ぐ人々の群れが見られる。近鉄長瀬駅から約1キロ離れた近畿大学キャンパスに向けて通学する学生や大学勤務者の姿である。しつこく言うが近畿大学は関西屈指のマンモス大学であり、その本拠地という事だけあって、駅と大学の間の道はこう見えてもかなりの人通りがある。

廃れたアーケード街を素通りする近大生らが向かう大学キャンパス側にもまだまだ勢いのある学生街が連なっている。むしろ街の賑わいもこちら側に軍配が上がりそうだ。長くなりそうなので続きは次回で。


The following two tabs change content below.
DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
トップへ戻る
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.