【大阪市無駄物件図鑑】大阪市職員福利厚生御殿「阪南パラドーム」が統一教会施設になってしまった件

大阪・阿倍野区。地下鉄昭和町駅を降りて、西の路地に入った住宅地の一角に、場所柄に合わないゴツイ建物がある。かつて大阪市教職員互助組合の福利厚生施設として使われていた「阪南パラドーム」と名付けられていた建物だ。

宴会場や貸しホール、会議場などを備えた地上6階地下1階建ての建物。総工費は20億円。1996年にオープンした施設は見た目にも物凄く豪華だが、大阪市職員厚遇問題への市民からの批判の高まりを受けて、施設を丸ごと廃止することになった。

2006年3月末日をもって閉鎖された「阪南パラドーム」。それから1年以上が経過して訪れてみたが、売却先を探している途中だった。

「大阪市教育委員会 給与課」の連絡先が書かれた紙が表に張り出されている。

民間売却が難しい現状で、改めて図書館や市民会館といった公的施設としての利用価値はあるかどうか考えるが、同じ阿倍野区内にはあまりに贅沢すぎる「阿倍野区民センター」(総工費106億円)に既に図書館と巨大なホールが入っているので、どちらにしろハコモノの供給過剰感は払拭できない。

見上げると、この建物の巨大さ、豪華さが目に付く。閉鎖された後で、中に入れなくなっていたのがとても残念だ。

これが西成とか浪速区なら格好のヤンキーの秘密基地になっていただろうが、幸いにも昭和町駅周辺は大阪市屈指の文教地区で治安もさほど悪くない。荒らされたりしている痕跡は皆無だった。

しかもこの阪南パラドーム、地下駐車場まで完備されている。至れり尽くせりである。

2008年に統一教会系企業に買い取られる阪南パラドーム

ところがこの「阪南パラドーム」、2008年になって突然買い手が現れ、現在では大阪市の手からは離れている。しかしこの「買い手」というものが統一教会系の企業だと言う事で周辺住民から猛烈な反対に遭っているという話を毎日放送VOICEの報道で耳にした。

こりゃ見に行かない訳にはいかんだろう。既に「元・阪南パラドーム」となったかつての大阪市職員厚遇御殿。その玄関先は宗教色溢れる装飾が施されている。

しかし周囲の住宅地にはいたる所に物々しい看板が置かれていて、統一教会がこの地域の住民にとても歓迎されていない事がよく分かる。

どうでもいいですが「統一“協”会」って…まあ略称としては間違ってなくはないが、一般的な表記ではない。

宗教団体の名前をうっかり間違えるケンチャナヨな大阪人の気質は統一教会の母国である韓国人と親和性が高いのは言うまでもない。

ちなみに今更だが統一教会がどんな教団なのかは当方では詳しく言いませんので、Wikipediaあたりを見るなりしてくださいね。

ところでこの「優美」というのはどこぞの女性の名前ではなく、阪南パラドームを買い取った統一教会系企業の名前のようだ。玄関に行ってみると「文化の森」と書かれた表札が…文化の「文」は文鮮明の「文」か?確かに表札には「株式会社優美」の名前がある。

あくまで一般企業が買い取ったフリをしているが、実は表面的にはそうしているだけで、裏では統一教会に建物を貸して教団施設にしているというのが実態の模様。この株式会社優美というのも、阪南パラドームを買い取るためだけのダミー会社ではないかというのが反対派近隣住民の間で囁かれているようだ。

それから後々の2015年に「元・阪南パラドーム」を再訪したが、今度はダミー会社の名前ではなくしっかりと「宗教法人 世界基督教統一神霊協会 大阪教会」という正式名称に変わってしまっていた。あれだけ猛反対していた周辺住民を丸め込む事ができたようである。

もう逃げも隠れもしません、正々堂々と名乗らせて頂きます、と言わんばかりの看板。そう言えば2015年になって教団名が「世界平和統一家庭連合」に変わったようだが、相変わらずみんな「統一教会」って言ってますよね。

大阪市の赤字遺産の一つであった「阪南パラドーム」も、今となってはすっかり統一教会の西日本における活動拠点の一つとして有効活用されているのだ。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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