DQNが飛び込めないようにリニューアルした道頓堀川「戎橋」渡り初め(2007年)

2003年、阪神タイガースが18年ぶりのリーグ優勝を収めた時に、ミナミの道頓堀川に大量の野次馬が集結し調子付いたファンもといDQN連中が戎橋を中心になんと5300人も集結し、続々と道頓堀川に「ダイブ」するという出来事があった。周辺の騒乱は想像を絶する状況だっただろう。祭りの後で何名か水死体で浮いていたらしい。


2005年10月、同じく2年ぶりの阪神優勝に湧き上がった時に戎橋周辺の街灯に急遽巻きつけられたDQN除けの有刺鉄線。物々しい。

道頓堀ダイブ後にドブに塗れた酔っ払いが大挙して近隣の道頓堀商店街・戎橋商店街・心斎橋筋商店街・宗右衛門町界隈を練り歩き、店の中にまで乱入してくる事態に商店主は激怒。戎橋の老朽化という事も相まって、翌2004年から、なんと3年もの時間を掛けて橋の架け替え工事を進めていたのだ。道頓堀川を改修する工事も兼ねていた為に工期が長引いていたらしいが、それにしても長かった。「飛び込めない戎橋へ」、橋の架け替えには13億円を要した。

2007年11月22日、晴れて新・戎橋の完成を祝い「渡り初め」が行われた。新しい戎橋はどう変わったのか。見に行った。

確かに長期間工事が行われていた中での高い鉄柵は取り払われ、新しい戎橋が広々と架かっていたのだ。以前のトラ柄を思わせるストライプの床だった頃の橋と比べて、随分とお上品な感じを漂わせるニュー戎橋。しかし所詮はミナミ。早速「ひっかけ」目的らしい、ふらふらチャラチャラした男の姿がチラホラと。

戎橋。なんだかミナミに架かっている橋というよりは中之島に架かっている橋のような印象である。地味だなあ。

しかも橋の欄干の外側にスロープがあるんですねえ。道頓堀川両岸に作られた親水遊歩道「とんぼりリバーウォーク」に車椅子でも降りられるようになっている。それはいいが前より飛び込みやすくなってないか?

やけにテレビカメラが多いと思ったら、この日が新・戎橋の渡り初めの日だったので、取材に来ていただけだった。テレビ大阪と毎日放送だな。それにしてもどういう訳か平日の昼間から制服姿の高校生の数が多い。期末テストには早いだろ…と思ったが、どうも修学旅行の連中っぽい。学校の旅行で何しに道頓堀なんかほっつき回ってるねん。

戎橋から難波方面を臨む。せっかく綺麗な橋を架けても、場所が場所だからどうせ数年後には汚い落書きとステッカーだらけの無残な姿を晒す事だろう。

一体このスロープには何の意味が…戎橋の欄干の外側に円形に飛び出したスペースはわざわざ道頓堀川にせり出している。やっぱり前より「飛び込みやすい」んじゃないの??

問題の飛び込み口となる足場は斜めに立っていて、普通の人間ならばこんな場所に足を掛けようとは思わないだろうが、その気になれば簡単に乗り越えてダイビングできる構造である事が判断できる。飛び込めない橋にするはずじゃなかったのか?

ちなみにとんぼりリバーウォークから新・戎橋を見上げるとこんな感じである。この遊歩道ができたおかげでダイブした後は簡単に陸に上がれるようになりました。

相変わらず色んな物が浮いている淀んだ道頓堀川だが、昔のようなヘドロ臭は普段は全く無くなった事は幸いである。その代わり目立ってきたのが謎の浮き草「ウォーターレタス」(ボタンウキクサ)。アフリカ産の外来種だそうだが、一時期、観賞用の植物として養育が簡単な理由で園芸店などで売られたものが野生化し、物凄い勢いで繁殖して淀川流域に氾濫しまくっている恐ろしい水草なのである。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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