【尼崎市】阪神工業地帯に生きるアマの下町住民の台所「三和本通商店街」(2)

尼崎市中心部にある「三和本通商店街」は戦前の時代から続く、アマの庶民の台所である。人口減少が著しい尼崎市内にあって、未だに地元の買い物客がごった返す、活気ある下町商店街ぶりを見せている。

そんな三和本通商店街の姿をお伝えするレポートの続編(前編はこちら)。アーケード街でも容赦なく傘さしたままチャリンコ漕いでるオッサンとかいて、いつもの尼崎やなあ…と思いつつ、商店街は「自転車押してくれてありがとう!」と下手にお願いする作戦に走っている。頭ごなしにダメとか言われると角立ちますやろ。

三和本通近くにはスーパー玉出もあるという激安タウンっぷり

ちなみに三和本通を出たところの国道2号沿いには兵庫県で唯一進出を遂げている「スーパー玉出」の尼崎店もある。昭和41(1966)年にオープンした「尼崎ショッパーズプラザ」がその前身、基幹テナントにはダイエーが入居し、のち「トポス尼崎店」として営業するも、2010年に閉店後、スー玉が居抜きで入居という経緯がある。

お上品な北摂エリアには進出できない「スー玉」にとっては府県境を跨ぐ方がハードルが低かったらしい。尼崎なんかほとんど大阪市内と変わらんしな。当然ながらここも24時間ジャンジャンバリバリ営業中。三和本通とは共存共栄で激安なお買い物空間を提供している。相変わらず、派手な店構えやなあ…

スー玉尼崎店の店先にも多数見られる、どこかで見覚えのある「頭の黒い鼠」の姿。某D社の著作権的にこれはどうなのかといつも思うのだが、やっぱりスー玉には“無敵バリアー”でもあるんでしょうか。

肉屋お菓子屋コナモン屋多すぎますやん三和本通商店街

庶民の街・尼崎のアーケード街だけあってコナモン部門もよりどりみどり。全国規模でチェーン展開する「じゃんぼ総本店」の店舗もあれば…

何やら土着感半端ない佇まいのお好み焼き屋もある。店の前でチャリンコを停めて品定めするかのように思案に暮れている地元のおっちゃん。さあ、今日はどの店でコナモン摂取しますかね。

三和本通商店街を南に歩いていくと、かんなみ新地に近いあたりはやたらと賑やかな店構えの肉屋が何軒も軒を連ねている。やっぱりそういうお店と肉屋って相性いいんですかね。「肉欲」って言いますしね。

在日コリアン、被差別部落、沖縄出身者といった各種マイノリティの集住地でもある尼崎市にも特有の肉食文化が残っている。西成や大正区なんぞで見かけるホルモン焼きを出す店も尼崎には多い。そういう肉屋さんを巡ったりもしたのだが、別の機会に詳しく紹介したい。

肉屋やコナモン屋も多けりゃお菓子屋だって妙に多い件。労働者の街・尼崎はお菓子の消費量も多いのだろう。お菓子メーカーだって大抵下町に本社構えてる事多いですからね。江崎グリコだって隣の西淀川区だし。

三和本通には「まるしげ」「よしや」のお菓子屋チェーンが二軒向かい合わせに近接しているあたり、下町風情をさらに盛り上げている。

さらにもう一軒、古風な店構えで営業している「お菓子の白光堂」も渋い。お菓子の食べ過ぎ太り過ぎ注意やで。

三和のパワースポット「来恋夢神社」って何なんだ

賑やかなアマの庶民の台所「三和本通商店街」もその南端部まで来ると寂れ具合が目立ち始めてくる。そんな場所の空き店舗跡に唐突に現れるのが「三和のパワースポット」を自称する「来恋夢神社」なる、キラキラDQNネーム風味な珍妙な外観の神社。

いかにも寂れた商店街の活性化を目的として作られたのかと思しきパワースポットなのだが、地元尼崎の由緒正しい「貴布禰神社」の宮司を呼んで創建したという、ちゃんとした神社なのである。特に恋愛成就・縁結びに御利益があるそうですが、岡本や夙川あたりが好きなスイーツ(笑)女子の皆様にはすこぶるウケの悪い尼崎のアーケード街でこのスタイルは挑戦的だ。

地元尼崎の配管資材メーカーが製造する新感覚ブロック「Tublock」で作られた尼崎城も展示中。ヨドバシのおもちゃ売場なんぞにも並べてある商品なんですよ、これ。

来恋夢神社にはおむつ交換台付きのトイレもあるので、再婚相手を探したい子連れのシングルヤンママも大丈夫。同じ三和本通には授乳室もオープンしたそうで、さぞかし子育ても捗りそうです。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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