大阪阿倍野の地に2014年3月7日全面開業した「あべのハルカス」は大阪市南部のターミナル駅である天王寺駅周辺で行われてきた税金垂れ流しグダグダ状態の「阿倍野再開発事業」の傍らで、近畿日本鉄道によって旧近鉄百貨店阿倍野店本館の老朽化に伴う建て替え工事で総事業費約1300億円を投じて満を持して建設された複合商業施設だ。
ほんの数年前の風景とはすっかり様変わりしてしまい見違える程変わってしまった近鉄前交差点と阿倍野歩道橋、そこから見る日本一高い300メートルビル。最近の大阪は景気がいいんでしょうかと想像しそうになるがアベノミクスと絡めて阿倍野がどうとかオヤジギャグを飛ばすのも飽きたのでそろそろ本題に入る事とする。
今回はあべのハルカス展望台「ハルカス300」から大阪の街並みを観察する事が目的だ。まんま観光客のやる事じゃないかと思われるだろうが、少し事情が違うのだ。DEEP案内はこんな一級観光地には行かないのではという違和感を感じたならば、まず阿倍野がどのような街だったのかをよく考え直して頂きたい。
わざわざ受付で予約を入れて日時指定された入場引換券をゲットしてきた訳で、今回の大阪行きの目的の半分はこれでした。日時指定券は500円増しで2000円支払う事になる。展望台の出費としては東京スカイツリーのそれに近い感覚だが、現在は当日券が買えるので1500円が基本料金だ。
60階展望台「ハルカス300」に直結する三菱電機製シースルーエレベーターに乗ると分速360メートルの高層運転で16階の入口から頂上まで僅か50秒で到着しますのよ。こういう所は東京スカイツリーと対比してしまいそうになりますね。どや、大阪も負けてへんで!ってか。
さて、これが今や大阪新名所となった「日本一高いビルの展望台」とやらである。我々が来たのは完全予約制で日時指定券の販売しかしていない3月中だったが、それでも観光客の姿でいっぱいだ。
あべのハルカスが出来るまで、大阪市南部にあった展望台らしきものはせいぜい通天閣くらいしかなく、このポジションから大阪市内を一望できるのはある意味で新鮮な体験なのには違いがない。リア充カップル達が記念撮影コーナーで「ハルカース スマイル~!」とかやっているが見ている側が恥ずかしくなってくる。
ハルカス300と名前が付いているだけあって高さ300メートルだと考えそうになるが、60階展望台の高さは287.6メートル。それでもこのパノラマっぷりは凄い、さすがだ。
300メートルの高さから足元を見るとどんな感覚になるかというと、なんだかフワフワして高所恐怖症にはキツイのは当然だが、通天閣もはるか下に見えます。これはとってもハルカスですね!まあ、3倍も高さが違うので当然っちゃ当然だが。
他にも天王寺駅前のハリボテ天守閣ホテル醍醐(ノーブルホテルダイゴ)の建物がこんな感じに見えてしまったりとかするんですね。上から見たらなお一層ハリボテ感極まるな!これが一泊4500円の貫禄、大阪マリオット都ホテルのインペリアルスイートの一泊の宿泊代金(35万円)で2ヶ月半滞在できるぞ!
戦後の面影が漂う天王寺駅前阪和商店街も上から見るとこんなゴッチャゴチャだったりします。
さらに南側を見て頂こう。堺方面は建物的にはあまり見るところも無さそうだが、阿倍野再開発地区の南隣にある「大阪市設南霊園」(阿倍野墓地)が一面に広がる様子は結構ビジュアル的に来るものがある。