湖東随一の遊郭跡・八日市「延命新地」と商店街を歩く (1)

滋賀県に八日市という街がある。ただでさえ三重の四日市や千葉の八日市場と間違えそうになるわ「どこそれ?」扱いされそうなマイナーな場所なのだが、現在は市町村合併で「東近江市」という聞き慣れない市名に変わっていて、延命新地という遊郭があり、昔はそれなりに栄えていた場所のようだ。

八日市の街へはJR近江八幡駅から「近江鉄道」というローカル鉄道で来る事になる。三角屋根の新しめな何の特徴もない駅舎を降りるとそこが中心市街地で、延命新地や商店街は駅の南側に固まっている。



西武の堤一族の地元である滋賀県にあって、この近江鉄道も西武グループ傘下にある鉄道会社。特に埼玉県西武沿線住民には激しくデジャヴな光景を目にする事となるであろう。バスとか旅行センターの店舗とかみんなライオンズカラーで統一されてるし。

そして電車のカラーも西武鉄道と同じウンコ色…のはずだったが、なぜか滋賀県警察の白黒ツートンカラーの電車がやってきたぞ。大津の京阪電車で見かけたのも警察カラーの路面電車だったが、滋賀ではそういうキャンペーンがお盛んなのでしょうか。ちなみに地元民には「ガチャコン電車」の愛称で親しまれているそうです。

駅前には有害図書を入れる白ポストまで置いてあって教育環境の浄化に熱心な地元民の姿勢が伺える訳だ。そりゃ目の前に色街がありますからねえ。子どもに有害な図書やHビデオを入れて下さい。

八日市に来たのは勿論延命新地の様子が見たかったからであるが、駅前には商店街や複合商業ビルもあるのでそのへんも見ておこう。このアピアというショッピングセンターは平和堂系列。滋賀県と言えば駅前に平和堂はデフォルトですが八日市駅前も例に漏れず。

そんなアピアの角を南に折れると本町商店街。八日市という土地自体全然知らなかったのだが結構立派な商店街があるのね。

そして商店街の前の道路には「飛び出し坊や」が立っている。八日市の特産品と言えばこの飛び出し坊やである。今では全国各地に亜種が出回っているが元々は八日市の看板屋「久田工芸」が作ったこの「0系」(みうらじゅん命名)が始めで、その後滋賀県を中心に全国に普及しだしたのだ。なお本名は「飛出とび太」と言うそうだ。飛田新地にも一個くらい置いておきたいですね。

八日市本町商店街は東海道の脇街道である「御代参街道」沿いにアーケード街を連ねている。古い商店街で例に漏れず寂れっぷりが目立っている訳だが、延命新地遊郭跡はこのアーケード街に隣り合っているのだ。

案の定シャッター街となっていて気の毒なくらい寂れている訳だがアーケード自体は真新しくて綺麗だ。

開店休業状態の古びた薬局の店先にはひからびたヨン様が立っておられた。どうやらロッテの「ホカロン」の広告のようです。韓国済州島の旅とペ・ヨンジュングッズが当たるキャンペーン。さすが韓国系企業だ。

本町商店街をまっすぐ進むとアーケードの出口へ出る。気になる延命新地跡はここから西側に入ればすぐだが、まだ行かない。

その先に伸びる通りにも花屋とか紙屋まで様々な業種の個人商店群が続いている訳ですがやはり全体的に昭和レトロ感が凄まじい。

アーケード正面にある旧湖東信用金庫本店の建物も大正9(1920)年築のなかなか重厚なモダン建築でございます。金融機関の建物の立派さで街の規模がある程度伺える訳だが、昔の八日市は湖東地方の拠点都市としてさぞかし栄えていたんでしょうな。

花屋の隣にある店舗跡の廃屋。建物正面の大部分がガラス窓になっていて現役当時はお洒落な佇まいだったのだろう。グーグルマップでは「ゆたか毛糸店」と出てくる建物だが…

店のガラス窓にはバラの花や茄子などの野菜の絵が描かれていた。色褪せて元々が殆ど何色なのか判別できない程に劣化していた。

飛び出し坊やボード
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