【もうすぐ裁判開始】中1男女殺害事件の連れ去り現場となった「京阪寝屋川市」駅前と寝屋川一番街

京橋から京阪本線の急行電車で12分、大阪府北河内エリアに属する人口約23万人の中堅ベッドタウン都市・寝屋川市の中心部となる京阪「寝屋川市」駅で降りる。2019年4月1日から、大阪府下6番目の「中核市」に移行する予定らしい。

大阪市内から出て守口・門真といったすっかり冴えない場末の街を通り越した先にある寝屋川市。特急電車こそ止まらないが、乗り換え路線のない単独駅では京阪沿線で屈指の乗降客数を誇る。そう言えば、この駅前の街並みをしっかり観察してなかった気がした。

2002年橋上化、駅舎と駅前だけは近代的な京阪寝屋川市駅

京阪寝屋川市駅は2002年に完成したご立派過ぎる高架駅舎となっていて無駄に都会感を放っている。特急停車駅である隣の枚方市とはライバル関係にあり、明らかに発展度では枚方に劣ってはいるが、芥川賞作家の芸人・又吉直樹やPUFFYの吉村由美、元モー娘辻希美の夫で俳優の杉浦太陽といった超有名人を続々輩出している“人材が自慢”の寝屋川市です。

大阪市内からもアクセス良好な街だけあって駅前の人通りの多さや商店の充実度もなかなかのものだが、なんぼ駅前が綺麗になってもそのへんのベンチでたむろってる住所不定者っぽい感じのオッサンとかが多いのを見ると…うーん、やっぱり大阪ですよね。

京阪寝屋川市駅前は1980年代に再開発事業を行っており駅前には立派なロータリーや再開発ビルも連なる。昭和60(1985)年に完成した「アドバンスねやがわ」という二棟の複合商業施設もやや古臭さを感じるものの、駅前のランドマーク的存在として定着している。

西成・花園町発祥の中堅スーパー「イズミヤ」が入居する「アドバンスねやがわ1号館」。最近ここもH2Oリテイリングに買収されて阪急阪神グループ傘下になったらしい。

「アドバンスねやがわ2号館」は上層階がマンションになっている。JR高槻駅前の「グリーンプラザたかつき」と同じケースで、ここも管理会社は寝屋川市の第三セクターだ。

…で、その足元を見ると、おもむろに弁当を広げて人目も憚らずムシャムシャと貪り食ってる土着のおばあさんがいたりして、ああ、やっぱりここはどう転がっても大阪なんですね、と再確認。

京阪沿線の守口・門真・寝屋川というともっぱらブルーカラー層の街といったところで大学とは無縁なはずの街だが、寝屋川市には「大阪電気通信大学」がございまして、偏差値は35~42と低いんですけども就職実績が自慢のようです…最近ピッカピカの駅前キャンパスもオープン。それでも全然学生街って感じではありませんが…

2015年に全線開通した駅前の都市計画道路「さわやかロード」に沿って、大阪電気通信大学の駅前キャンパスとともに鎮座している真新しい建物、ここも無駄にアカデミック感漂うガッチリした佇まいで、ここも大学かいなと思ったら「創価学会寝屋川文化会館」だった件。

駅前の目抜き通りにはルーマニア国旗ならぬ創価学会の三色旗もはためく“常勝関西”な光景。これが「寝屋川のシャンゼリゼ通り」です。ご確認下さい。

「寝屋川市中1男女殺害事件」の連れ去り現場、寝屋川一番街

京阪寝屋川市駅前には二つの大きなアーケード商店街が伸びている。そのうちの一つである「寝屋川一番街」は、駅直結のペデストリアンデッキから直接アクセス可能となっている。

さて、この場所にやってきたのは理由があって、2015年8月13日未明に起きた「寝屋川市中1男女殺害事件」の連れ去り現場となった当地を確認に来たのだ。

ちょうど、寝屋川一番街のアーケード入口のこのへんに犯人の山田浩二被告がクルマを停めて、夜中に駅前でたむろしていた中学生の男女に声を掛けて連れ去ったのだ。

同13日深夜、女子中学生の遺体がここから北に6キロ離れた高槻市番田のトラック駐車場で発見され、後の21日に逮捕された山田被告を尾行していた警察が柏原市の竹林でもう一人の男子中学生の遺体を発見している。

検察は「寝屋川一番街」付近一帯に設置されていた防犯カメラの映像などを間接証拠として山田被告を起訴するに踏み切った。同人は現在も黙秘を続けている上、精神鑑定などで裁判開始までが異常に長引いている。

中学生男女の最期の姿が防犯カメラに記録されていた「寝屋川一番街」。何の代わり映えもない大阪の下町風情漂うアーケード街という他ない。チャリに乗ったまま狭いアーケード街を突っ走るDQNがいるのもデフォです。

寝屋川“一番”街とは言うものの、駅の反対側にある「ベル大利商店街」の方が栄えているせいか、あんまり一番な感じがしないんですけども。

アーケード街に掲げられた「寝屋川一番街」と書かれた幟、どうでもいいんですけれど、「秘宝館フォント」ですかこれは。

商店街の外れにある住吉神社に「えべっさん」が祀られているせいで、毎年年始になると「ねや川戎大祭」の提灯が賑々しく飾られる。大阪市内の今宮戎神社や西宮市の西宮戎神社などと同様、1月9日~11日までの3日間は「十日戎」が執り行われる。

せいぜい150メートル程度しか続かない「一番街」の終点には「餃子の王将」の店舗が鎮座する。寝屋川市駅前って、あんまり夜中にほっつき回ってたむろできるような店もないんですが、親が特別“放任主義”でなくとも思春期の子は意味もなく友達と夜中に出歩いたりしますよね。え?しませんかね?大阪だけですかね?

この事件に関しては「中学生が夜中に遊び回っているとは何事か」「親は何をしていたのか」などなど、無念にも悲惨な死を遂げた若い犠牲者やその遺族に水を差すような意見もあったが、決して起こってはならない事件である事には変わらない。

犠牲の中学生男女に最後の声掛けをしていた「猫じい」

犠牲者となった中学生男女がたむろしていたという、寝屋川市駅から徒歩15分ほどの場所にあるコンビニ「ローソン」の店舗。

この場所で中学生男女と知り合い、事件の直前にコンビニの前にいた二人と会話を交わしていた、頭にはニット帽、首にはチェーンを巻いた風変わりな格好を晒してにわかに注目を浴びた「猫じい」と呼ばれている男性。一躍、寝屋川の有名人になってしまった存在である。

寝屋川事件で思わぬ注目のネコじい。周囲は変人扱い、市役所も大迷惑!だが

ローソンの近くにあるアパートの玄関先にうず高くガラクタが積まれ子猫がたむろしている一画がある。猫じいの自宅と思われる場所だが、訳あって生活保護を受けながら暮らしている事もマスコミの取材で告白している。

自分が注意をして朝まで一緒に居てあげれば二人の中学生は事件に遭う事は無かったかも知れない、という自責の念からマスコミの取材に積極的に応じたが、一時期はその風貌から容疑者に間違われ、自宅の窓ガラスに石を投げ込まれたりもしたという。今でも猫じいはこの場所でひっそりと暮らしながら「ふなっしーのような存在になりたい」と自らの立場を表明している。

山田浩二被告は前科10犯以上とも一部報道で言われる重犯罪者でもあり、過去の犯罪歴を消すために姑息にも苗字を何度も変えるなどしてきた。犯した罪に見合う厳罰が下される事を願う。ようやく今年11月1日に大阪地裁による初公判が行われ、その後判決が出される見込みである。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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