【河内長野市】南海高野線「河内長野」の駅前アーケード商店街が廃れまくっている件

大阪市内から南海高野線もしくは近鉄南大阪線から分岐する近鉄長野線に乗ると辿り着く、南河内最奥部の街「河内長野」…日本屈指のつまようじの産地、という地味な特徴があるもののネイティブ大阪人でもなかなか来る機会のない街だが、一般的には昔なつかし、中年以上のオッサンオバハンならCMソングがどこかしら耳にこびりついている「関西サイクルスポーツセンター」(まだ営業してるんですよここ)が有名なくらいである。

南海と近鉄の二社が共同使用している「河内長野駅」で下車。難波から特急電車で30分そこそこで来られる街だが、通勤サラリーマンが住むニュータウンはさらにこの先の三日市町や美加の台、さらに和歌山県側に入った林間田園都市といった地域にまで広がっている。

駅周辺はニュータウンのそれというよりも、地方都市のそれといった雰囲気が強い。駅前にはきちんとしたペデストリアンデッキが設けられ、駅前商業施設がしつらえられている。先に触れた駅裏の色街跡「長野新地」があった谷底の川沿いの退廃的な風景とはまるで違っている。

駅構内を見ると意外にもイマドキっぽく小綺麗な感じになっていて、利用者の姿も多い。南海高野線は特急含めて全列車が停車する。隣市の富田林駅前が田舎臭すぎるのと比べると随分印象が違うのだが、南海電鉄としては黒字路線の主要駅だけに扱いが良さげに思える。

南河内だんじりのシーズンでした

そんな河内長野、ちょうど訪れたのが10月初旬だった事もあって、駅前には河内長野市内各地域のだんじり保存会が思い思いのオラオラ感溢れるポスターを競い合うように掲げているのが見られる。周辺の富田林市や南河内地域一帯では馴染み深い、年の一度の風物詩である。

駅直結のペデストリアンデッキで繋がっている商業施設「ノバティながの」が南河内最果ての街を無駄に都会っぽさを彩っている。北館と南館に分かれていて、しまむらだのマツキヨだのが入居、とても洗練された空間と呼べる代物でもなかろうが、地元民にとって必要最低限な買い物ができる場所である。

激寂れ駅前アーケード街「長野商店街」が悲惨な件

しかし今回我々が注目したいのが、ノバティながの北館に隣接して伸びるこちらのアーケード街「長野商店街」である。人口10万人そこそこの河内長野市の中心部にしてはやたらと立派なアーケードが被さっているが、その下を見てみると…

そこには人通りも少なく、活気という言葉とは無縁の空間が広がっている。まさに死んだような佇まいを見せているのである。だがよくよく考えてみれば、河内長野駅の先の地域から大阪市内に通勤しているニュータウン住民にとって河内長野の中心市街地は何の用事もない場所である。ここが栄えていたのはいつの時代までだったのだろうか。

恐らく南河内地域を代表する繁華街だったと思しき、それなりの規模を持つ駅前一等地のはずなのに、まあなんとも気の毒なこと。この写真の左に映っているパチスロ屋も潰れたようで、しがない年金暮らしの老人の溜まり場すら存在しない。意外にも河内長野駅前にはパチンコ・パチスロ屋は一軒もないのである。

そんな商店街の空き店舗に地元のNPO法人が暇つぶし的に出店しては「にぎわいプラザ」などという皮肉めいた名前を付けて営業しているあたり、いよいよオワコン化も甚だしい模様。パチンコ屋ですら撤退する駅前商店街というのはマジで深刻です。

右手のノバティながのが途切れるあたりでアーケード街は西に向けて折れ「サンプラザ西商栄通り」という名称がついている。地味に営業を続けているのはせいぜいオバ服屋か薬局くらいですかね。

しかし、この先一帯も虚しいシャッター通りが連なっているばかりでツッコミどころを探すのも難しい。「3丁目の夕日」的な何かのドラマのロケには捗りそうですがね。おおよそ80年代で街の発展が止まっている印象。

しまいには商店が解体されてあちこち歯抜け状態になっている箇所まで現れる始末である。そのうち商店主らがアーケードの管理費用が維持出来ずにいずれボロボロになるか取っ払われるオチが待っていそうだ。

そんな歯抜け状態のアーケード街だが、一部にはまだまだ現役でなんとか商売を続ける店舗もあるにはある。昔ながらの総合食料品店。八百屋と魚屋を兼業している「平尾商店」。

これだけ廃れた駅前商店街でも踏ん張って営業しているのがパチンコ屋でも呑み屋でもなく「本屋」だというのはある意味感心する。「塔本博文堂」。隣の大阪狭山市ほどではないにせよ、河内長野市民は文教意識が若干お高めなんでしょうかね。

終始閑古鳥が泣くオワコンアーケード街で昼間から喰える飯屋がてんで少なく、せいぜいこちらのコナモン補給スポット系食い物屋「ねぎたまパークス」くらいしか見かけない件。うどんにたこ焼、お好み焼に…ああ、やっぱりここ河内長野も大阪のはしくれですよね。

昼間でも日の差さない、レトロで陰鬱なアーケード街…土着民は代わり映えのない、先細りするしかない中心市街地の惨状をせいぜい「まちBBS」で嘆くくらいしかできないようだ。

妻楊枝 大 約500本 21003

大阪人が毎度食ってるたこ焼きにも刺さっている、その「つまようじ」はどこで作られているものか。河内長野市にある広栄社です。ここは日本一のつまようじの産地。もっと注目してあげて下さいね。

しかし河内長野あたりのことを「奥河内」と呼ぶなんて、あんまり知りませんでしたけど、この呼び方を使っているのって河内長野市だけですね…


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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