【河内長野市】日本国内屈指の七差路!河内長野名物の「七つ辻」と古い街並みを見る

大阪府南河内地域に属する「河内長野市」…恐らくネイティブ大阪人の間でも一度も行くきっかけもない土地かも知れないマイナー都市。当取材班も駅裏の「長野新地」のことが無かったら、今でも訪れずじまいだったかも知れませんが…

そんな河内長野の街は、かつては高野街道の中継地点でもあった事から栄えてきた歴史があるが、ここは大阪に数ある街の中でも珍しく山間部に位置しており、平野部で碁盤目状の町並みでの生活に慣れている他地域の大阪人にとっても少し勝手が違う。

全国的にも珍しい七差路、河内長野名物「七つ辻」交差点

その象徴的な風景が、河内長野駅のすぐ西側に存在するこちらの交差点。「本町(七つ辻)」という名前である。当地は駅周辺の旧市街地にあり、地図を見ても街路が東西南北の方角を全く無視しててんでんばらばらに散らばっているのが一目瞭然。そのため交差点も複雑化する。この交差点はいわゆる「七差路」というやつである。

この七つ辻交差点が河内長野駅西側約300メートルの位置にあり、市街地の要所ということもあって特に朝夕の時間帯には多くの自家用車が通ることで渋滞の名所にもなっているという。しかし全国的に見ても「七差路」というもの自体は相当珍しい。東京都大田区東六郷の七辻交差点か、福岡市早良区の原交差点か、ここ河内長野くらいのものである。

七つ辻交差点を手持ちのiPhoneのパノラマ機能で撮影したお粗末な合成写真があるのでこれを参考にして頂きたい。国道170号線(旧道)、国道310号線に加え、国道371号線(高野街道)が交わっていて、さらに2本の脇道も伸びている。見事な七差路である。

しかし少し交差点の東側にズレた長野商店街の入口とその裏手の細道はカウントされていない。これも無理くり入れると九差路とも呼べなくはないが、これで「七つ辻」と呼んでいるのはむしろ謙虚ですらある。

このうち国道371号線(高野街道)はこの七つ辻交差点が起点となっていて、その標石も交差点北側の角にどっしりと鎮座している。その終点は河内長野から直線距離で南に100キロ以上離れた紀伊半島の最果て、和歌山県東牟婁郡串本町にある。(総延長244.7キロ)

ぜんっぜん大阪らしくない河岸段丘の上の街

日本一ややこしい交差点と「つまようじ」が街の自慢になっているマイナー都市河内長野、よくよく見れば駅周辺の町並みもほうぼうに路地が伸びていて、おまけに起伏もある、ある意味大阪のようで全然大阪らしくない風景である。

長野商店街のアーケード(ノバティながの北側)を抜けた一画の土着感漂う飲食街。食い物屋探しに困るほど寂れまくっている駅前だが、写真右手の庶民的オーラをプンプン放っている居酒屋「丸福」は昼間もランチ営業していてハイキング帰りの老人の溜まり場にもなっている。

その先の一帯も高低差のある路地がY字状に伸びていて独特の風情を見せている。河岸段丘の上に開かれた街ならではのものだ。平野部を中心に開けている大阪府内でも河岸段丘の上に街があるのは河内長野や富田林を含めた南河内エリアくらいのものだ。

古くからの人々の信仰心と歴史の重みを漂わせる行者堂と高野山までの距離を示す「九里石」が鎮座する一画。鉄道すらなかった時代の産物。「女人禁制」で知られ、サヨフェミ軍団には目の敵にされていることで有名な大峯山(奈良県吉野郡天川村)の山岳信仰において、かつて行者が立ち寄っていたお堂のようですが…

その近くにあった、古野地区のだんじり車庫。河内長野のだんじり祭りも、他の南河内一帯で見られる「デコトラ&カラオケ」スタイルが確立されている。岸和田のそれとは違って何ら観光資源にすらならずマイナーな存在に甘んじる南河内だんじり、もっと注目されて欲しいんですが…

長野商店街のアーケード街を外れた先に足を伸ばす。このあたりもかなりいい感じに鄙びきってしまった町並みが残っている。国道170号線(旧道)が南海・近鉄の高架下を潜る手前の箇所です。

このへんまで来るともはや商店街でもなんでもないんですが、電車の乗客にこれ見よがしに掲げられているかのような古びたアーチ看板が哀愁を漂わせている。「楽しい ショッピングのまち 長野商店街」…いや、さっき通りがかったばかりで、とてもショッピングなどできそうになかったんですが…

そんなアーチ看板を潜ったところにある、とっくの昔に廃業したと思しき超絶レトロ感漂うパン屋の残骸。フレッシュベーカリー「パコム城東南山店」とある。しかし廃屋にはなっていない。個人宅として使われているようだ。

終始廃れた町並みを見せる河内長野の中心市街地。やっぱり大阪というよりも奈良や和歌山の田舎町を歩いているような気分になる。難波から30分で来られますけどね…


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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