いよいよ梅雨も明けて夏本番といったところ、あちこちでセミがジージーとけたたましい騒音を立てている。通常ならば夏休みの始まりと共に開放的な気分から海に山にと行楽に出かけてはウェ~イと騒ぎ出す季節だが、二年連続の“コロナ禍の夏”ともなれば、そうは単純に事は運ばず。しかしそんなご時世でも相変わらずなテンションを保っている地域もあるにはある。
大阪市鶴見区・大東市境の大阪中央環状線沿いで毎週日曜日に繰り広げられる、いわゆる「中国人朝市」である。近隣に中国残留孤児を受け入れている公営住宅が多い関係で、90年代から自然発生的に始まった知られざる“異国の空間”。ここだけはコロナ禍の最中でもいたって通常通り。朝も早くから中国人住民がわらわら集まっては食ったり買ったりしている。さすがに“セミの唐揚げ”はありませんでしたが…