【天下の奇祭】天狗とおかめが…奈良県明日香村・飛鳥坐神社「おんだ祭り」(2007年)

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明日香村の風景を一通り堪能した後に飛鳥坐神社に戻ってくると、既に神楽殿の前は黒山の人だかり。足の踏み場も無い程の混雑を見せていた。観客席となる神楽殿と本殿の間のスペースは非常に狭いためカメラの場所取り合戦が熾烈である。神事が始まる2時間前には既にこの通り。泣く泣く正面を諦めて、神楽殿の端の微妙な場所に陣取るしかなかった。

午後2時きっかりに神事が執り行われる。最初に翁が現れ、神楽殿の上をちょろちょろ動き回りながら手持ちの竹竿であちこち叩いて回る。決してSMショーが始まる訳ではない。

おんだ祭りは「お田植え祭」が訛ったもの。本来は村の五穀豊穣を願う祭りで、奈良県各地の神社で執り行われる。飛鳥坐神社のおんだ祭りでは村人が扮する翁、天狗、牛が田植えの仕草を真似る。

田植えの仕草をする村人達。牛役はまさしく牛に成りきっている。この種の神事では、飛鳥坐神社のものはかなりユニークだ。というのも、この後に続けられる天狗とおかめの「仕草」がちょっとアレなのだ。

人目を憚るふりをして顔を下向きにしながら神楽殿へ近づく天狗とおかめのカップル。そう、これから二人は初夜を迎えるのだ。
おかめ「あなた、今夜は優しく抱いて」
天狗「ああ、俺についてこい」
と言わんばかりの艶かしい雰囲気がビンビンと伝わる。

そして神楽殿の上に登るやいなや、天狗は下半身のイチモツの具合を確かめるがごとく、野球のバッターのようにアレをブルンブルン振り回すのであった。既にこの時点で観客からはクスクスと笑い声が漏れている。みんなこのエロ全開の儀式目当てに明日香村くんだりまでやってきたのだ。

よかった、天狗さんのイチモツは元気に真上を向いていらっしゃいます。今夜はさぞかし絶好調。準備は万端である。

そしておかめを褥に呼び出して、いよいよ初めての夜を迎える。相変わらず照れくさそうな仕草のおかめ。ちなみに誤解のないように解説すると、中の村人も男である。

さあ、ここで横になるんだ、と言わんばかりの天狗。もうやりたくてしょうがない。おかめはなすがまま天狗に導かれる。

おかめ「あ、いやん、恥ずかしいわ、天狗さん…優しくして…」

おかめを寝かせた後、一気に畳み掛ける精力旺盛な天狗さん。おもむろに「彼女」の両足を開いてあられもない姿を見せる。そこに唐突に翁が割り込んできて観客席から一部始終を隠そうとするのだ。そして二人は結ばれる。

天狗とおかめが公衆の面前で公開フ○○クの図。なぜか翁が後ろからインサート。おいこら、何気に3Pかよ。いや、手伝っているだけなのか。

そしてとうとうドピュッと用事を済ませた後は「ティッシュタイム」の始まり。翁が使用済みティッシュを観客席にばら撒き始めるのだ。このティッシュを手にした参拝者はこの年の五穀豊穣・子孫繁栄のご利益を授かると言う事もあり、あっという間に使用済みティッシュ争奪戦が繰り広げられるのだ。

しかしこの仕草、そのまんまやな(笑)
大股を広げあられもない姿を晒す夫婦(夫婦役は両方男である)に観客席から笑いの声が絶えない。

夫婦和合の儀式では一応念のために「二回戦」が行われるのであった。種付けは確実にやっておかなければなりません。

境内には昔の白黒写真で「夫婦和合の儀式」の模様を写した額縁が掛かっている。一体いつから続けられてきた儀式なのだろうか。飛鳥坐神社に限らず日本各地の「性祭」や性器信仰の歴史を紐解くと、実は日本という国は性に対して非常にオープンであることを伺わせる。

そしてこうした「性祭」の参拝客には少なからず外国人が混じっている。愛知県の田縣神社の時も、米軍基地から訪れたアメリカ人の集団が来る訳だが、さぞかし日本のおおらかな性文化に興味津々なのだろう。「ファッキン・ジャップ!エロすぎてヤバイぜ!イッツ・クレイジー!」などと内心思っているかどうかはともかく。

2回目の使用済みティッシュ争奪戦が始まった。夫婦和合の儀式を終えて、天狗とおかめのカップルも舞台を降りて本殿へと向かおうとするが、参拝客の熱狂ぶりになかなか先に進む事ができない。実はマジレスすると「使用済みティッシュ」ではなく「福の紙」という。

我先にとおかめと天狗に群がる参拝客。どこの人気アイドルなのかといった所だ。ご利益を授かろうと手持ちの「使用済みティッシュ」を取る為に必死だ。人だかりを掻き分けたカップルは本殿に参った後、儀式は終了となる。

儀式終了後、それまでおしとやかに振舞っていたおかめが豹変する。いつの間にかその手には「竹竿」が握られていた。詰め寄る参拝客にキレたのか?

おかめ「おいこらオンドレ、こっちに来さらせ!」
…と言わんばかりに参拝客の男性を引っ張り出すおかめさん。その後この男性が竹竿でケツをバシーンと引っぱたかれたのは言うまでもない。

一人二人だけでは飽き足らず次々に参拝客に狙いを定めるおかめさん。基地外入ってます。ヤバイです。怖いです。

試合はそのまま場外乱闘へと持ち込まれた。そこに天狗、翁、牛もそれぞれ竹竿を片手に参戦して神社周辺がデスマッチ状態と化すのだ。これがもう一つの「おんだ祭り」の最高潮である。そして我先にとケツをひっぱたいて貰おうとする参拝客が群がろうとする。もはや公開SMショーである。

このお父さんも某国会議員姫のごとく「ぶってぶって」とケツを差し出すが、場外乱闘モードのおかめは容赦ない。本気でケツをしばかれるので気をつけよう。

でも女性には優しいおかめさんなのであった。ケツを叩かれた後はしっかり記念撮影に応じてもらおう。

ちなみに飛鳥坐神社の近くには「奈良県立万葉文化館」という施設がある。祭の喧騒とは打って変わって、立派な建物の割にはひと気が少ない。


日本最古の歌集「万葉集」をテーマに作られたという博物館な訳だが、いかにもハコモノといった感じの施設である。実はおんだ祭りの前に見学した訳だが、来客がさっぱり居なかったからかして、中の職員のオッチャンに親切丁寧に館内の事や明日香村の歴史、奈良県内の珍祭などあれこれ教えてもらっていたのだ。

館内敷地にも古墳の発掘現場がある。言うなれば遺跡の上に巨大ハコモノをぶっ建てた事になるわけで、何考えてやがると思う訳だが…隣の大阪民国に負けず劣らず奈良県のハコモノ行政もかなりド派手で、この万葉文化館の建設に140億円も投じたと言われている。信じられん…
おんだ祭りに車で来た時はここの駐車場を使うと便利だ。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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