【尼崎市】兵庫県屈指の在日コリアン集住地「阪神尼崎」のコリアタウンとしての姿を見る

阪神尼崎駅前「尼崎中央商店街」を歩いていると、結構頻繁に目にするのが、キムチや韓国食材を販売する店舗である。尼崎市もまた、神戸市長田区などと並ぶ兵庫県屈指の在日コリアン集住地であり、その姿を見せているのだ。

今回はそんな尼崎の中心市街地におけるコリアタウンっぷりをじっくり観察してみようと思う。ここも鶴橋商店街のある生野区と負けず劣らず凄いのだ。

鶴橋といい勝負してます、尼崎中央商店街のコリアタウンっぷり

尼崎中央商店街とそこに交差する三和本通商店街や付属する市場をひっくるめるとかなりの数の韓国食材店が軒を連ねている。鶴橋商店街のような戦後のドサクサ的な雑多さには欠けるアーケード街だが、よくよく見れば結構凄い。

「福南商店」の店先には韓国ではやたら人気のある激辛即席焼きそば「プルダックポックンミョン」が大量に陳列されている件。これは食ったら翌日確実に下の穴がヒリヒリ噴火するほどにクソ辛い。ペヤングの激辛がイケる程の辛いもの好きであれば朝鮮…いや挑戦すればいかがか。

この阪神尼崎駅前のだだっ広いアーケード商店街にちょいちょい存在する韓国食材店、密度的には神戸の大安亭市場とか、横浜にある横浜橋通商店街とかと比べると釣り合うのではなかろうか。

三和本通の南端部にも「トヨカワ薬品店」という古い佇まいの食料品店があるが、ここは漢方薬がメインで韓国食材も売っているという、ちょっと風変わりな店でもある。

店先の路上に大きくはみ出て韓国野菜が売られているのが物凄く現地っぽい。ごまの葉やチシャ(レタスのことです)や青唐辛子、韓国産のズッキーニの漬物なんかもある。韓国に行くと駅前の路上がこんな感じで露店に占拠されてるのをよく見ますが、日本では大阪の鶴橋とここ尼崎くらいしか見かけません。これで物売りのアジュンマが座ってると完璧なのだが。

この一店舗だけで完全に韓国の市場が再現されてしまっている。鶴橋とかもまあこんな感じですよね。周辺に韓国料理店も非常に多いので、その経営者が食材をちょいちょい買いに来たりするのだろう。

尼崎くらいの街ともなれば街の昔ながらの漬物屋も韓国人向けに「キムチ用アミエビ」をアピールするのだ。ウリナラ漬も瓜奈良漬も当店にお任せ下さい、であろうか。

韓国食材店ばかりではなく在日コリアン経営のブティックまであるのが尼崎の懐の深さ。その名も「韓流Collection 冬のソナタ」…その店名はわかりやすすぎるやろ。もう15年も前のドラマになってしまったか。そりゃペ・ヨンジュンも歳取るわ…

尼崎中央商店街のアーケードを外れ「寺町参道」と呼ばれている横道に入る。南に下れば尼崎寺町と呼ばれる寺院だらけの一画があるが、その道すがらにも「キムチ」と大きく書かれた韓国食材店がある。

想像以上にガチな佇まいだった「オンニキムチ」なる店舗。自家製キムチを中心に販売しているようだ。グーグルの口コミによれば「釜山から嫁いで来られたお姉さんの手作り」だそうです。

尼崎の街に根付いた在日コリアンの衣食住

これだけコリアタウンっぷりが凄いと韓国人向けのキリスト教会なんかも普通に見かける。「大阪純福音教会尼崎支聖殿」。本部は大阪市浪速区敷津西、大国町と芦原橋の間くらいのところにある。牧師はみんな在日コリアンである。

また阪神尼崎駅前にも数多くの韓国料理店がひしめき合っている。大阪の鶴橋や御幸通商店街は観光目的で来る人間も多いけれど、尼崎にそれ目的で来る人間はそうそう居ない。しかし侮る事なかれ、である。

駅前の真新しい雑居ビルの上にも、なんだか真新しい感じの「あまがさきポッサムチプ」なる焼肉屋が。尼崎コリアタウンの韓国料理店は新旧入り混じり賑やかな風景を作り出している。

駅近くのすこぶる怪しげな路地裏にも「尼っ子の味」と称する「焼肉成山」なる店舗が。阪神工業地帯の労働者の暮らしを支えてきた街は俄然“肉食系”なのである。

あとは尼崎中央商店街の北隣に並行するギラギラした歓楽街「神田新道」沿いを歩けばそちらこちらにガチなハングルが飛び交う韓国料理店の数々が見られる。

ガイドブック片手にふらふら歩く韓流大好き女子には敷居の高すぎるガチな食い物屋が多いのが神田新道沿いの店の特徴。明らかに日本人のセンスではなさげな「リラックス亭」なる店もそそられる佇まい。

神田新道の裏手にも昭和感満載な古ぼけた雑居ビルがそびえている。建物を見ると「国際サパークラブ釜山港」とある。既に本体は営業していないようだが、左右両側の店舗はソッチ系のお店が入っていて見た目にもアレなんですが…

神田新道付近にはやたらと目につく「韓国式エステ」もこの街をコリアタウンとして特徴付けている。ニューカマーな韓国人女性にも働き口が多いという事であろう。

アマガサキ、サランヘヨ~、と言わんばかりのテンションである。尼崎市内には全体的に在日コリアン人口が多いお土地柄だが、特に集住地とされている戸ノ内町、西立花町(今北)、南武庫之荘(守部)に留まらず、ツッコミ甲斐のありそうな土地がいたる所に存在する。機会があればそうした場所も取り上げたい。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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