和歌山ぶらくり丁商店街 (3) ぶらくり丁大通り

和歌山一の繁華街「ぶらくり丁」の真ん中を築地通りがぶち抜いている。この築地通りに面した部分はぶらくり丁大通りと呼ばれていて、中心市街地の目抜き通り的な風情を残している。
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いかにも都会でしょと主張せんばかりの片側二車線道路はきっちり街路樹まで並べられて都市の体裁を留めているものの、商店街の衰退は隠しきれず、一等地の一番いいところに建っているのが下品でDQN丸出しのドンキホーテというのが痛々しい。もっともドンキホーテは倒産した長崎屋を買収して以降全国各地への進出が著しい。


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築地通り、城北通りが交わる元寺町二丁目交差点の角には何やら穏やかならぬ啓発看板があって怖い。ドラッグ流行ってるんですか和歌山は。まあ西成まで車を出せばドライブスルーで買えてしまうのが関西の怖いとこなんですけどね。骸骨の手のひらがリアルです。
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元寺町二丁目交差点を跨いだ北側にも商店街がだらだら続いている。そこにはブラクリ丁3丁目というバス停がある。
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築地通りの東側に2階建てのボロい商店街の建物がズラーっと整列しているのが見える。まかりなりにも都会っぽく整備されたぶらくり丁大通りの様子とは一変して、何やら戦後のドサクサ臭すら漂う。手前の街路樹が成長しすぎて商店街の建物をはるかに凌いでいる。
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商店街は北新橋西詰交差点の手前までの200メートル程度の区間、全く同じ形をした建物が続いている。1階は店舗、そして2階は住居のようだ。雨よけのアーケードは粗末なトタンで錆び放題になっている。
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で、気になる商店街をスルーする訳にもいかず中の様子を見てみる訳だが案の定シャッター街といったところ。3~4割くらいの店が辛うじて潰れずに残っている感じだ。屋根のトタンから透ける日光がなんともセピアカラー。
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商売はやめてしまっても住居としてはまだ使われているので、シャッター街とは言えども廃墟という訳ではないのだ。一応和歌山の一等地なんだからね。
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しかし飲食業関連はまだまだ元気なようで、居酒屋のような店だけが寂しい商店街でテンション全開で商売している。ぶらくり丁の中でも築地通りの東側一帯は歓楽街的要素が強いエリアで、飲み屋街やソープ街なんぞが連なっている。
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和歌山にもある沖縄居酒屋。もうどこから見てもいかにも的な沖縄風味。和歌山にも大阪大正区のような沖縄人コミュニティがあるのだろうか。気候的には一応関西の中でも最も南国に近いですよ和歌山って。まあ串本あたりまで行かないと変わらんけどね。
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しかしこの商店街で派手なのは沖縄居酒屋だけだった。軒並み広がる煤けたシャッター街は昭和の終わりとともに使命を終えたかのような佇まい。これがまだ駅前にあればもう少し違っていたかも知れないが、和歌山は変わった事に主要繁華街が駅とは無関係な場所にある。
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オワコン状態なのは致し方なしとしても地元のガキンチョだけは元気一杯で、人通りの消えた商店街を自転車に跨り集団で通りすぎていく。たまに見かける地元民も、その多くは子供と老人ばかりだ。
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改めて、築地通り側から商店街の建物を眺める。なかなか壮観な光景だ。だが表側だけ見ても随分古びた商店街だ、程度の印象しか持たないだろう。問題はこの建物の裏側だ。
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商店街の途中で建物の切れ間から通り抜けできる裏道があるので入ってみると、そこには橋が架かっている。なんとこの商店街は真田堀と呼ばれる小さな堀川を挟んだ両側にびっしりと並んでいたのだ。
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橋の上から商店街の裏側に広がるカオスな光景が拝めてしまう。真田堀川に面する店舗の建物は、その殆どがコンクリート護岸に足場を築いて川面にはみ出している。なんという土地活用法。これは凄く面白い展開だ。思わず顔がにやけてしまいそうになった。

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