【和泉市】阪和線に揺られて行く大阪泉州の隠された桃源郷「信太山新地」

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さらに新地の奥へと入り込む。車も入る事すらままならない細い路地裏にも「旅館」が密集している。基本的に営業は昼からの店が殆どで、深夜0時にはきっかり店を閉める。まるでシンデレラ状態。よって早朝にやってくると「普通の閑静な住宅地」へと姿を換える。

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「20日休み」の看板と玄関口の提灯さえなかったら、普通の住宅地の風景ですよねー(棒読み)それでも朝っぱらから玄関付近で掃除していたり窓から布団を干しているオバハンなどがいるので顔を合わせるとちょっと気まずい思いをする。

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休みは毎月20日だけかと思ったらさすがに新年も休暇があったみたいでどこの店も閉まっていた。

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飛田や松島と違うのは顔見せの有無もそうだが、前者二ヶ所は「料亭」の体裁で、信太山の場合は「旅館」として位置付けられている。なので信太山新地をうろつくと「旅館」の他に「置屋」となっている小さなスナックや居酒屋が密集しているのが特徴となる。そこから嬢が「旅館」に派遣されるのだ。

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新地の南側はかなり入り組んだ路地になっていて場末の酒場が並ぶ長屋のような怪しい建物の姿もある。信太山のルールとしては「旅館」に「置屋」から嬢を呼んでもらう事になっているので、小さな看板を掲げたスナックや居酒屋風の店は概ね「置屋」と思われる。

ちなみに信太山勤務の嬢はなぜか沖縄出身者が多いそうだ。沖縄に行っても真栄原やコザ吉原といった有名なちょんの間地帯があるが、あっちは取り締まりが強化され壊滅させられている。島では食えないからと「デカセギ」に来ている嬢がいるかも知れない。

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酒場が並ぶ路地を抜けて府道側に抜ける事が出来る。この付近は特に風景が煤けまくりで非常にそそられるものがある。

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早朝に訪れると概ねこんな感じだが、夜の営業時間帯にやってきたらそこらじゅうの建物から嬢が出入りしたり、呼びこみはババアばかりと思ったら若い子にも呼び込まれるし、路地に軽トラで乗り入れるわらび餅の屋台なんかも来て嬢がフツーに買い物していたりと、奇妙な感覚に襲われる。昔の遊郭ってこんな感じだったんですかね。

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もう一つの置屋ばかりが立ち並ぶ路地に入る。ここも密集具合がハンパではない。

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明らかにソッチ系の営業を意識して作られた間口の狭い窓なしアパート風長屋。看板の店名が空白になっている場所は潰れたまま代わりの入居者が居ないのだろうか。

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置屋だらけの路地をそのまま進むと右に折れる。その突き当たりには信太山新地唯一の公衆便所が設置されている。

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スナックの軒先に置かれた公衆便所は男女別ではなく1ヶ所のみ。かなり年季を感じさせるトイレの入口。中の様子を見忘れたが個室大便コーナーの扉の内側は新地内の嬢の特徴やサービスやら店の評判などが勝手に落書きされた掲示板になっているらしい。

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俗世間とは隔絶された異界の路地の向こうには、普通にマンションとかが並んでいる。日常生活との境界線は殆ど無いも同然だ。飛田や松島のような有名どころとはまた違ったカルチャーショックが味わえる事請け合い。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。
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