滋賀県の県庁所在地でもある「大津市」…人口34万を超える中核市で、京都や大阪へ通勤通学する市民のベッドタウンになっている。しかし我々にとってこの街は2011年に起きた超絶胸糞案件「大津いじめ自殺事件」の舞台としての印象が強い。大津市立皇子山中学校の二年生だった男子生徒が14階建てのマンション最上階から飛び降り自殺をした。

事件の概要については上記記事に詳しく書かれているのでそちらを読んで頂くこととして、ともかく悪質さ際立つ内容で、2012年に事件報道が加熱するや加害者の個人情報が特定されたり、大津市役所への抗議も殺到するなど、大きな影響を生んだ。この事件をきっかけに「いじめ防止対策推進法」が成立するなどしたが、今でも全国各地の学校でいじめ問題や、それによる自殺が後を絶たない。
大津のいじめ自殺事件の報道で世間が大騒ぎした後、BABYMETALがリリースした「イジメ、ダメ、ゼッタイ」が大ヒットしたことも記憶に残っている。いくらいじめがダメだと言われても人間社会がある限り、そこにヒエラルキーが生まれるものだし、他人と見比べたり貶めたりしたがる卑しい人間の性はあり続ける。“いじめ撲滅”は“差別のない社会”“争いのない世界”と並んで実現不可能なものであると残念ながら考えている。ナンボ綺麗事を言おうが人間なんて所詮は悪知恵を身に着けただけのケダモノ、そんなものなのですよ。


さて、今回はそんな胸糞事件の舞台となった街、大津市は「大津京」を訪ねることにした。京都駅からは電車で10分程度で辿り着く街だが、こちらはJR琵琶湖線ではなく湖西線の駅。一部の直通電車以外は京都駅か山科駅で乗り換えなければ来られない。琵琶湖線の大津~草津間と同様、駅周辺がマンション乱立地帯になっていて、利用者は非常に多い。昔は「西大津」言うてたんですが、古代の当地に都があったとかで駅名改称運動もあった結果、今の駅名になってます。
【有料配信記事】全文お読みになりたい場合は「note」の記事もしくは「codoc」の課金システムをご利用下さい。


