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大阪産業創造館・大阪企業家ミュージアム

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狭いようで広い大阪。まだまだ市民の知らない所に隠れた穴場スポットが存在する。
その一つが「大阪産業創造館」(産創館)内にある「大阪企業家ミュージアム」。
この「産創館」、大阪市経済局の中小・ベンチャー企業支援拠点として、「財団法人大阪市都市型産業振興センター」という団体が運営している。2001年1月オープン。
ああ、また「大阪市の外郭団体」かいなw
言わずもがなのハコモノではあるのだが…
そしてこれまたご多分に漏れず非常に立派すぎる建物ですが…
産創館
地下3階、地上18階建てで、建物正面には「黄金のボート」と名付けられたオブジェが付いている。ボートが通った跡の波の揺らぎが表現されている。大阪に根を下ろし活躍する企業家の足跡をイメージしたものだろうか。
館内の案内板
館内は会議室やホール、それから起業を支援するための独立資金相談、それからセミナー、研修、パソコン実習などが行える部屋、独立準備のための貸しオフィス、展示会、商談会が行える部屋、などなど、一通りのものが揃っている。


産創館
7階から11階までにまるごと入居しているのが「大阪市信用保証協会」。
融資を受けたい事業者に信用審査を行い、お墨付きをもらった事業者は、信用保証書を持って金融機関から融資を受けることができる。ところがこの事業者が破産したりして融資の返済ができない場合は、金融機関は事業者に信用保証を与えた側の協会側に代位弁済の請求を行うことになる。
「大阪市信用保証協会」について調べてみると2000年の記事が出てきた。当時は貸し倒れの増加により「隠れ債務」は利息を含めて1450億円に達し、事実上の債務超過状態だと書かれてある。不況の真っ最中だった頃ではないか。
日経公社債情報:【信用保証制度の功罪】国と自治体のリスクは最大40兆円に
今ではどうだろう。この記事から7年が経過しているので現状はわからない。
大阪企業家ミュージアム
それはさておき、産創館の地下に「大阪企業家ミュージアム」がある。
企業家ミュージアムの入口
入口には「企業家精神を学ぶ」との文言が書かれている。そうだ、古くから大阪は「民」が築き上げた街。大阪を舞台に起業し活躍をしてきた近代以降の企業家の功績がこれでもかと掲げられている施設だ。
しかし管理運営しているのは「官」だったりする矛盾(笑)
誰もいねーぞw
案の定、お役所仕事的な空気満載の所である。客よりも職員の数が多いぜ。
なんか一人だけで気恥ずかしくも感じるが、我々取材班一同も企業家になった気分でチケットを買い入場する。
なぜか荷物は入口手前の100円返却式ロッカーに入れてくれと言われるので、写真はここまで。
音声ガイドを無料で貸し出してくれるが使うかどうかはどちらでもよい。
入場すると、暇そうに待ち構えていた職員のおじさんが案内してくれる。
本当に親切なおじさんで(笑)こちらから「あまり時間がないので」と申し出ない限りは最後の最後まで付き添いで説明してくれるのだ。300円の入場料どころではない付加価値である。まあ、単にお暇なだけなのだが…
まずはシアターで太閤秀吉の時代からの大阪の成り立ちを学ぶのだ。
大阪ははるか昔から町人が堀川を築き橋を建て…などと、そういう内容の映像を見ることになる。お役人に縛られない自由な町の気風が人々を呼び集めたと。なるほどなるほど。
その次は、近代以降に大阪を舞台に活躍した企業家105名のパネル展示だ。これは見ごたえがある。明治時代の紡績工場(大阪紡績)の進出、そして日本から世界を相手にメイドインジャパンを売りさばく貿易商の出現、伊藤忠、日商岩井、住友、今でもお馴染みの名立たる商社の名前がずらり。
それから近代化の一翼を担った企業家の数々、大林組や竹中工務店といったゼネコン、武田、田辺、塩野義、森下仁丹といった製薬業もあれば、阪神、阪急、近鉄などの私鉄、クボタや栗本鐵工所といった重工業、サントリーやハウス食品、江崎グリコなどの日本の洋食文化を進めた食品業、朝日、毎日、産経などの新聞業も大阪発祥だ。
一通り、105名もの企業家達の功績を見て回った後は、きっとこう思うであろう。
「大阪は日本一の商都や!!」
大阪に縁を持った事を誇りにさえ思うだろう。まさに大阪マンセー物件。
そんな鼻高々な気分の裏返しに、今の大阪はなんでこんなにダメなんだろうと考えさせられる。
街のウリであった「民」の気概はすっかり廃れ、「官」主導の大型開発の乱発でみるみる財政破綻への道をひた走る、平成の世の大阪市。やはりそれを立て直すのは「民」の力しかないと思っている。
他にも図書やパソコン検索ができる「企業家データベース」もあるので、独立開業を目指している人は一度足を運んでみてはどうか。大阪という街の気風が少しでも解れば幸いである。
火曜から土曜の10:00-16:30までの営業。水曜日だけ20:00までの営業。
休館日は日・月・祝・年末年始・盆休み等。入場料は300円。
最寄り駅は地下鉄堺筋本町駅1番・12番出口を出て徒歩5分。

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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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