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下町遺産・西天下茶屋 (1) ふたりっ子

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阪神なんば線が開通した一方で大阪には未だに「南海汐見橋線」という超ローカル路線が細々と運行し続けていて、都会の喧騒とは無関係に忘れ去られたかのような佇まいを残している。

以前も汐見橋線に乗って芦原町、木津川、津守といった超意味不明ゾーンを巡ってきたわけだが、今回はさらにもう一つ先の「西天下茶屋」まで行くことにした。
この西天下茶屋というところが、凄まじくレトロな下町で。
西成区でも数少ない、戦災に遭わずに古い町並みが残る地区である。その昔はNHKの朝ドラ「ふたりっ子」のロケ地にもなったくらいの場所だ。
今回はビジュアル多めで「西天」の街の風景をお伝えするとしよう。



西天下茶屋駅はこれまでの辺鄙な駅前とは異なり、住宅街のど真ん中にある。隣は岸里玉出駅になり南海本線と連絡している。

だが、駅のほったらかしっぷりは他の駅に引けを取らない。

西天下茶屋駅の駅舎もこれまたレトロかつプリティ。

駅自体は大正初期から存在していたがそのときから使われているものなのだろうか。

2両編成の電車が細々と行き来する以外はいたって静かな街だ。

30分に1本しか走らず都心に繋がっていないローカル路線を使う物好きな客も、我々のような連中くらいしかいないので、住民はほとんどが南海本線の天下茶屋駅か四つ橋線の岸里駅を利用する。

今では意味不明路線と化してしまっている汐見橋線だが戦前に遡ると、沿線は工業地帯で栄えており、貨物輸送や人の輸送も多かったそうな。とても想像できませんが。
線路に沿ってバラックかと見紛うほどのオンボロ家屋が密集している。

こうした古い下町なのでもちろん銭湯やコインランドリーも健全なわけだ。

隣の大正区同様、こちらでもホルモン屋が目立つ。この店は特に沖縄出身の人が経営しているようだ。ウチナーンチュ、コリアン、被差別部落、数々のマイノリティ食文化がひしめくソウルフードの玉手箱。

西成区の下町はこうして地元に大事にされているお地蔵さんも非常に多い。

それにしても、駅前の放置自転車も半端ないですね。

もはや放置どころか積み上げられて何がなんだかわかんなくなっています。

西天下茶屋駅の前から伸びる、車も通れないような道筋を進むと商店街に至る道がある。ひと気も少ないが今でも古めかしい商店が軒を連ね風情を醸し出している。

薬局一つとっても昭和のまんま時が止まっている。

私の地元の港区ではとっくに消滅した駄菓子屋までもが、西天下茶屋には当たり前のように現存しているんだから驚くよな。

自分が子供だった25年くらい前なんかはフツーにこういう駄菓子屋ってあったんですがね。

細い路地が迷路のように入り組み、モータリゼーションによる生活文化の進行を拒否しているかのように、こうした店が残っている地区だ。

途中、和菓子屋で団子や餅などを買いながら、大阪DEEP探検隊は西天下茶屋商店街へ足を踏み入れる。
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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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