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阪神なんば線に乗って (1) トラキチと猛牛

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2009年3月20日、阪神なんば線開通。
大阪市内を走る公共交通網に劇的な変化をもたらすと共に、三宮と奈良を直結する新たな足が人の流れを一変させようとしている。
新線開通!ウキウキしますねえ。
こないだは京阪中之島線とかいうのがありましたが全然インパクトなさすぎなので取材すらやる気力もなかったですが、それに比べると阪神なんば線の存在は大きい。わざわざ開業当日に乗りに行くためだけに大阪に帰ってきた。まいどおおきに。


いつも見慣れているはずの「近鉄難波駅」の表示の右側には「阪神」の文字が刻まれている!よく見ると「大阪難波駅」に変わっているし。
道頓堀川の底に沈んだカーネルサンダースが24年ぶりに引き上げられた事とともに、難波に阪神電車がやってきたということは何の因果関係なのか。
これで阪神住民は梅田を介さずに大阪南部に来る事ができる。
尼のトラキチと河内の猛牛がぶつかり合うスクランブルゾーンの誕生だ。
近鉄バファローズは消滅しましたけどね。

さすがに開業当日だけあって多くの人の列が記念切符を買い求めている。我々のような野次馬も多く難波駅の改札内は人でごった返している。

しかし運賃表を見ると割増運賃がかなり高い事が見て取れる。
京阪中之島線同様、西九条から難波までの延伸部分は第三セクター方式で工事を進めたため、なんば線区間は初乗り200円、西九条から先は270円という高額な運賃が適用されているのだ。

駅の構内も新線開通に合わせてなんだか綺麗になっていました。
大阪市内の公共交通網は「市営モンロー主義」と言われ、市内の交通は全て市民の利益のために市が整備するという考えがあり、つい最近まで大阪市交通局の独壇場にあったという歴史がある。JR東西線が開通し、さらに阪神なんば線も開通したことで、その態勢は崩れつつある。
そもそも阪神なんば線と同じ路線計画は40年前から挙がっていたにも関わらず、大阪市交通局が私鉄の動きに牽制するよう千日前線を開通させてしまったという話もある。当のなんば線は九条住民の猛烈な反対運動などもあり長期にわたって工事の計画が凍結されていたのだ。
(その証拠に既に40年前には阪神九条駅の地下連絡階段にあたる部分がNTTビルに建造されていた)

で、一方の大阪市営地下鉄千日前線のなんば駅はアホのように静まり返っていました。
もともと6両分の長さのホームが整備されているにも関わらず輸送量が伸びないためずっと4両編成の電車が走っているという有様だ。
ゆえにホームに下りてから電車に乗るまで100メートルくらい歩かなければならなかったり色々不便。
阪神なんば線が出来たことで、鶴橋駅から西側は殆ど利用価値に乏しい路線になってしまった感がある。

そして、阪神と近鉄の電車が交互に行きかう大阪難波駅のホームは一転して人でごった返していた。
尼崎で近鉄電車の車両が見れたり奈良で阪神電車の車両が見れたりするというオモシロ現象が起こっている。
私鉄だけで大阪市内を横断する路線はこれが初めてなのだ。
では早速電車に乗って阪神なんば線の沿線を楽しんでいこう。

まず隣の桜川駅に下車。
阪神なんば線の駅表示板は青一色で統一されている。
既存の千日前線とルートが平行するのはここまで。

なんだかホームの壁面が土星の輪のような模様をしている。
さすがに綺麗な駅舎なのだが、ただでさえ利用者の少ない桜川駅が2つもあるのは現状では供給過剰気味な感は否めない。
しかし、寂れきったこの桜川界隈もそのうちマンションがニョキニョキ生えてきたりするのでしょうか。

反対側のホームの壁面はメタリックな感じでした。

この区間は、既存の近鉄車両もやってくるが、阪神なんば線開通にあわせた新型車両も走っている。

そして電車の中からトラキチが現れることもしばしば。もしも阪神が優勝したらドブ川に飛び込むDQNどもが甲子園球場から道頓堀川までを移動する動線がしっかり出来上がってしまっているわけだ。なにせ電車一本で直結だからな。

駅の時刻表を見ると、平日昼間が10分間隔ということを除けば殆どの時間帯で、西大阪線時代と比べても大増発している事がわかる。
ちなみにどの区分の電車でもなんば線区間は全て各駅停車になっております。

桜川駅には、たまに近鉄アーバンライナーの車両もやってくる。
実は特急電車もなんば駅ではなく、こっちまで来て折り返ししているんですねえ。
そのうち、伊勢志摩から姫路までを直通する電車も通る事になるらしい。こりゃすげえ。

結局我々は難波の次の駅で下車したのであった。
というのも、阪神桜川駅が出来たら是非見てみたい光景があったのだ。

阪神桜川駅を上がった先には、大阪最強の盲腸路線かつ都会の田舎路線、忘れ去られた路線として名を挙げている、南海汐見橋線汐見橋駅の駅舎が真ん前にあるという奇妙な光景を拝む事が出来る。なんだこの新旧対照の凄まじさ。

この汐見橋線も、近い未来には都心を縦断して梅田・新大阪方面に延伸する「なにわ筋線」計画のもとに開発される日を待っているのである。南海電車がこの路線を細々と続けている理由がそういうことらしいが、それにしてもこの汐見橋駅の化石っぷりはいつ来てもしびれちゃいますね。

30分に1本しか走らない幻のような電車路線、実は阪神なんば線開業記念乗車と同じ日に乗って来て、西天下茶屋駅周辺探索している。また別立てでレポートするのでお楽しみに。
引き続き阪神なんば線の沿線を軽く巡っていこうと思う。
おすすめ書籍とか

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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。
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