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西成最強100円ラーメン「大阪飯店」

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もしも日本最強の下町はどこかと問われたら、間違いなく「西成」と答えるであろう。
あいりん地区に代表される特殊な街だというイメージが先行する西成区だが、その大半は古くからの木造家屋が密集した素朴な下町であり、そこには何世代にも渡る庶民の生活が連綿と受け継がれている。
ともかく物価が安いのである。今のようにスーパー玉出が現れる前から、安売り路線は西成区民に支持される傾向にある。ホルモン焼きやコロッケの店、それから立ち飲み居酒屋の数がやたらめったら多いのが西成区の特徴だ。
大阪飯店(横から)
巷に広まっている一杯180円のラーメンでびっくりしている場合ではない。
西成には、ラーメン一杯100円を貫く驚愕の店が存在する。
その名もまんま「大阪飯店」。


その店は、地下鉄岸里駅から国道26号を跨いだ西側、潮路一丁目の住宅街の只中にある。
100円ラーメン
古びてすっかり色褪せたビニール屋根にプリントされた、「100円ラーメン」の文字。新聞・雑誌・テレビでおなじみのと書かれているものの、私は全然知らなかった。
ピースボート(笑)
玄関横にはピースボートのポスターが。西成区もこれが相当多い。
大阪飯店(入口全体)
ポリ缶で扉を止め開け放たれた玄関からは店の備品というよりは生活物資が乱雑に積み上げられている。中を覗くと、マスターのおっちゃんと常連らしき謎のおばあちゃんがビールで酌を交わしている。
入りづらい雰囲気全開である。
店内
意を決して店内に入ると、おばあちゃんとの会話を妨げられて不機嫌そうな顔でこちらを見るマスター。いらっしゃいませの一言もない。なんや一見さんか、みたいな反応。これが西成流なのか!
テーブル席が3席、その奥は座敷になっているが、向かい合った厨房カウンターの上には、これまでに食事をした客の食器類がそのまんま山積みになっている。あらゆる意味で外食店の概念を打ち崩す店のようである。その名も「大阪飯店」
エアコンが瀕死
しかもよく見ると天井のエアコンの吹き出し口から怪しげなミストが四方に全開で吹いている。おっちゃん、エアコン修理しような…
メニュー表
気を取り直してメニュー表一覧を見る。やはりラーメンは本当に100円だった。だが他のメニューと比べても100円のものはない。小ライスでさえ120円である。一体小ライスより安い100円ラーメンって何なんだと思いながらも、ラーメンとキムチチャーハンを注文。
ちなみに一番高いメニューでも500円という、恐ろしいくらいに庶民価格の中華料理店だ。
マスターが厨房で料理を始めると、奥さんもそれに合わせたかのようにカウンターの上に山積みになっている食器類を一つ一つ洗い出した。出来上がったラーメンのどんぶりを、洗い物を終えて空きスペースが出たカウンターの隙間に置いて、それを奥さんが運んできた。
これが100円ラーメンだ!
どうだ!これが大阪飯店の100円ラーメンだ!!
きちんと、もやし・ねぎ・チャーシューが入った、ベーシックであるが、ちゃんとしたラーメンである。
しかもあっさり味で普通においしい。これが西成の庶民を支える味なのだろうか。
どれだけ採算が取れなくても「100円ラーメン」を貫くマスターのこだわり、それは子供にも気軽に本物のラーメンの味を楽しんでもらいたいという心なのである。今日び、なかなかこんな店はない。それはいいが、店の中はもうちょっと綺麗にして欲しいです…
キムチチャーハン
100円ラーメンが3.5杯分、350円のキムチチャーハン。こちらはまあまあ。炒め過ぎて苦かった。
時代が変わり、この界隈にも子供の数は減りつつある。街が古くなり、店も古くなりつつある中で今も残る「子供さん大歓迎」の看板は、大阪下町に残る絶滅危惧種的な超激安中華料理店というジャンルの確固たる名店として、今でもこの西成の町に火を灯している。

参考記事
デイリーポータルZ:東西100円ラーメン食べ比べ!
100円ラーメンを歩く
おすすめ書籍

※追記:食べログからの情報によると、2009年現在、「大阪飯店」の100円ラーメンは200円に値上げされているそうです。残念。

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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。
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