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忘れ去られた鉄道路線 南海汐見橋線 (1)

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南海電車汐見橋線という路線が大阪市内にあるのをご存知だろうか。
本来の南海高野線の始発駅である汐見橋駅岸里玉出駅の4.6キロの区間を結ぶ路線だが、高野線の本体とは完全に分離されたローカル路線として運営されているという変わったケースだ。

この路線、岸里玉出駅を除く全駅で一日の乗降客数が1000人を割り込むという超ローカル路線。時刻表を見ると電車は昼間30分に1本、夜間は35分から40分に1本という驚愕の田舎路線なのだ。

しかし駅の歴史は戦前にまで遡るほどのもの。汐見橋駅の開業は明治33(1900)年という大昔になる。(開業当時は高野鉄道道頓堀駅。翌年、汐見橋駅に改称された。)

汐見橋駅

そんな驚愕の超ローカル路線「汐見橋線」の始発駅である汐見橋駅は、地下鉄桜川駅が最寄りとなる。
一応地下鉄駅構内で乗り換え案内は出ているのだが、電車内での音声案内が出ていないため、汐見橋線の存在自体を知らないという大阪市民も決して珍しくはないだろう。

汐見橋の凄まじい駅舎

「レトロな駅舎」と形容する駅舎は数あれど、汐見橋駅はレトロというよりはほったらかし感全開の駅舎と言うべきである。決して飾らず、時間が止まったままのような空間。これ難波の隣ですよ??

ちなみに2009年には阪神電車なんば線(西九条-難波)が開通することになっていて、汐見橋駅前に阪神桜川駅の地下駅舎への入口が出来上がる予定になっている。これからは、少しは注目されるようになるか?

昭和30年代の沿線観光案内図

汐見橋駅の改札口には昭和30年代に作られた巨大な南海電車の沿線観光案内図が掲げられている。長時間晒されて風化が進んでいるためボードは縦横無尽にひびが入り込みところどころ剥がれてしまっているのだ。

一応自動改札です

そんなオンボロ駅舎でも一応自動改札機はしっかり据え付けられているのだ。っていうか、そんなに人の乗り降りが少ない路線に人件費かけれませんわな。
そして電車も全てワンマン運転になっております。しかも全車両2両編成。

汐見橋駅

古びたベンチの広告にあるパチンコ屋は一体いつのものか見当もつかない。しかもよく見ると市内局番が二桁である。大阪市内で市内局番が二桁だった時期っていつ頃の話なんだろう。
30分に1本の電車を乗り降りする客は、いつも数えるほどしかいない。

汐見橋駅

大阪最強の下町地帯を通過する驚愕のローカル鉄道の旅、あなたも如何ですか?

ホームレステント

汐見橋駅の横からは阪神高速堺線の高架が平行して走っているのだが、その真下がちょうど雨宿りのできる幅の広い歩道となっていて、ホームレスの格好の棲家となっている。大阪では別に珍しくとも何とも無いのだが、汐見橋線の線路沿い南北500メートルにずらーっと並ぶ小屋の数々は「ホームレス団地」と形容できる。とにかくハンパではない数だ。

DIY

確かにホームレスさんの小屋は究極の「DIY」だが、わざわざ落書きするなよ…

ホームレステント

これだけの数が一堂に並ぶと、傍から見ても圧巻。行政はあちこち鉄柵を設置して小屋掛けを妨害しているが、居心地が良すぎるのか一向になくなる気配がない。

ホームレステント

この一帯の人通りは昼夜を問わず圧倒的に少ない。大阪随一の繁華街・難波がすぐ隣にあることは想像もつかないであろう。

ホームレステント

道路と線路に挟まれた場所だけに騒音が酷そうな感じがするが、車も電車も通行量が少ないので、こう見えてもかなり静かな場所だ。

ホームレステント

あるテントの前ではオッチャンがアルミ缶を一つ一つ潰す作業をしている途中だった。
浪速区・西成区の路上生活者の数は異常に多い。ホームレスの重要な生活資金源である廃品回収業などの業種が浪速区と西成区に密集している事もその理由の一つに挙げられるだろう。

ホームレステント

一体大阪市内にはどのくらいの路上生活者がいるのだろうか?というくらいに、どこもかしこもホームレスの姿を見かける。

ホームレステント

どんな都市においても社会的弱者に対する福祉施策は重要なテーマの一つだが、大阪市においては特定の団体が力を持ちすぎたせいで弱者施策の偏りが非常に激しい。是正されるべき課題である。

飼い犬

それにしても大阪のホームレスは犬連れが多いなあ。

ホームレステント

小屋をよくよく見ると、トタン板とブルーシートを主にこれだけしっかりした家を建てられる技術に驚いてしまうのだが。これも「業者」が居たりするのだろうか、それとも住人の自作?それだけの技能があれば仕事にあり付けそうな感じもするのだが…

南海電車が走る

そんな「ホームレス団地」を走り抜ける二両編成の南海電車。
くどいですが、ここ大阪市内ですから。

参考ページ
汐見橋駅 – Wikipedia

鉄ヲタ専用

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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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