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不要か?必要か?!芦原橋にある存続危機の「大阪人権博物館」に行ってきた (全3ページ)

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2007年の訪問時に加えて今回が2度目になるが、橋下氏のツッコミによって大幅リニューアルされる前と後ではかなり中身が変わってしまっていた。3つに分かれた常設展示の2番目のコーナーが大阪人権博物館のメインコンテンツとなる。以前は「差別を受ける人々」とのテーマで同和在日に限らずあらゆる被差別層についての展示がされているコーナーだったが以前よりも展示内容に具体性が欠けてきていて、ただ民族衣装を着替えるだけの体験コーナーが増えていたりと随分お間抜けな内容に変わっていた。

チマチョゴリ試着体験の次は高齢者体験コーナーがありますよ。ユニバーサルデザインに触れてみよう。まあなんというかお役所的なヌルい空気に満ち満ちてます。閉鎖される前の「私のしごと館」に近いノリだ。確かにこれじゃ橋下じゃなくても首を縦には振れんだろうよ。

大阪人権博物館の本筋とも言える被差別部落に関する展示も以前よりトーンダウンしている。むしろそっちの問題に関しては聖地のような場所なんだから徹底して欲しい気もしたんですがね。

以前はイデオロギー全開の同和団体の活動についても細かくコーナーが設けられていた。まあこれはこれで残しておいた方がいいのではないかと。地区の歴史そのものでもありますからね。

それに強制連行や創氏改名、植民地云々在日団体のプロバガンダ的展示がある事も公的な博物館としては駄目だよね(この点はピースおおさかも同じ)大阪の公立学校では長年反日極左的な教育が常識的に行われてきた訳ですが、最近はだいぶ風向きが変わってきた気がしますな。人権博物館への補助金をカットしたお陰で橋下氏や維新の会が韓国メディアで極右扱いされとる訳ですがどこが極右やねん。

数少ない見所は北海道の二風谷と白老のアイヌコタンとここ大阪人権博物館にしかないという実物大のアイヌの住居「チセ」の再現展示くらいか。エンドレステープにはアイヌ人の血を引く女性のインタビュー。ずっとアイヌ語で喋っている。

そして締めくくりには「見つけよう!自分の将来」ときたもんだ。何だか最後までよくわからんリニューアルだった訳だが「子供に夢を持ってもらえるような展示を」という橋下氏の要求に答えたらこうなったという事かしら。

以前はこういうヌルい展示物は無かったような気がするのだが、これじゃまるっきり「私のしごと館」と同じである。これを見た子供が「夢を持つ」ようになると本気で考えてこしらえたのだろうか?しかし個人的には「子供に夢」というのもトンチンカンな指摘で元からそういう施設じゃないだろと思うんですがね。世の中には差別があるという現実を見せる為の博物館だろうと。

その職業自体もあんまりエリート職っぽいものがないのは大学進学率がすこぶる低い大阪市という場所柄を反映しての事だろうか。ファミレスのウエイトレスとか…学校の用務員とか…葬儀業とか…

そして来ましたね「どうすればなれる?あの仕事」コーナー。あまりに手抜き過ぎて笑うしかないんですがこれでも橋下氏に突っ込まれて中身を見直したそうですよ。

これまた非難轟々だった「大工」の欄。ここをめくると大工さんになれる方法が書かれている寸法。橋下氏の視察時には答えに「工務店の求人に応募すること」などとしか書かれてなかった訳ですが…

めくってみると、もうちょっと具体的な内容に改まってました(笑)

しかし最後の方にある放置気味のビデオ鑑賞コーナー「証言の部屋」はなかなかの見所だと思いますよ。同和、在日、アイヌ、沖縄、外国人難民、同性愛者、水俣病、薬害エイズといった様々なマイノリティに加えて釜ヶ崎のおじさんの話やゴミ収集員のおじさん(環境局職員)の「職業に貴賎なし」とか、他の博物館ではなかなかお目にかかれないレアな職業の方々のインタビューが沢山見られます。

橋下氏の視察が報道された時もなんだか非難轟々な感じな大阪人権博物館であるが所蔵しているビデオテープの類はかなりレアで素晴らしい品揃えなのである。しょーもないリニューアル展示よりもこっちのビデオが見たかったわ。むしろこれだけで入館料500円の元が取れる。

もし大阪人権博物館が閉鎖されたとしてもこのビデオテープは別の然るべき場所に保存しておいて欲しいものだと切に願う。展示物や博物館の運営自体も正直微妙過ぎるが所蔵品の数々は価値が高いものが多い。なんでリニューアル時にどれもこれもお蔵入りにしちゃったのかね…

補助金カットでそれまで大阪市や大阪府に「おんぶにだっこ」だったぬるま湯経営から一気にケツに火がついた大阪人権博物館、リバティサポーターを募集してました。「日本で唯一の人権博物館」とあるが展示内容に同意する人間が居なければもはや存続出来ない訳で、博物館の存在は瀬戸際に立たされている。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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