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西成の歩き方 (3) 飛田本通編

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労働者の街「西成」。数多くの「ドヤ」がある一方で、この街には縦横無尽に張り巡らされたアーケード付き商店街がある。社会の底辺を逞しく生きる労働者の暮らしを支える西成の商店街を覗いてみた。

西成の歩き方レポートの続編です。初めからお読みの方はこちらからどうぞ

動物園前一番街



まずは、ジャンジャン横丁を過ぎてガードをくぐった南側、山王交差点を渡った先にある「動物園前一番街」へ。
この辺の商店街を総称して「飛田本通商店街」という。その名の通り、アーケードを抜けた先には、あの有名な飛田新地がある。

串カツ戦争勃発中で、すっかり観光地化した新世界界隈とは異なり、こちらは西成の労働者と地元民しか見かけることはない。
街は確かに汚いの一言に尽きるが別に深夜早朝でなければ治安の問題もなく、過剰に恐るるには足りない。
そこには労働者だけではなく、普通の家族も住んでいるし、幼稚園や学校だって普通にあるのだ。

珈琲店

こんなモダンな珈琲店まである。西成への偏見の目を取り去れば、意外に見えるものがある、濃厚な下町の風景。

オソオセヨ

オソオセヨ!熱烈歓迎!やっぱり大阪民国やな。

動物園前一番街

商店街は夜の7時ともなれば次々とシャッターを下ろし始める。7時半くらいに来たので、開いていたのは食堂や居酒屋ばかりだった。
閉まった店の前で、浮浪者風のしわくちゃオバハンがどこで入手したかわからない鉢植えを並べて、道行く人に「これぜんぶ100エン」と声を掛けている。

公楽食堂

西成の激安大衆食堂の一つ「公楽食堂」。料金表を見てビックリ。鍋焼きうどん370円、親子丼360円といった具合である。500円以内で腹いっぱい食えるのが西成相場だ。

だが本当に凄いのは萩之茶屋商店街や路上を占拠して営業している屋台食堂だ。そこに行くと、おにぎり一個50円、そうめん一杯50円、ホルモン焼き一串50円。時々三角公園でNPO法人による炊き出しも行われ、野宿者対象に煮物や麺類などが無料で振る舞われる。

南自由軒

そこから少し先にある「南自由軒」。西成では指折りの高級洋食レストランである。少し贅沢したいならこっちだ。
洋食屋でも肩肘張ることも一切ない。ここは西成。お客の大半が男性お一人様である。吉野家か大衆食堂のような感覚で入れる店だ。

南自由軒のオムライス

人気ナンバーワンのオムライスは500円ぽっきり。
「南自由軒」は洋食が日本に広まり始めたばかりの、大正10(1920)年創業。ちなみに難波の自由軒とは全く関係はありません。三代にわたって経営されている店のオムライスは少し小振りながら、日本人の舌に合わせた抜け目のない味になっている。

一番高いメニューは牛ヒレ肉ステーキ2200円。西成でこれが食えれば大したもんだ(笑)
そこまで手が届かないよ、という方には1000円のトンカツ”ダブル”あたりがおすすめです。

テレビで紹介されました

最近「南自由軒」はテレビに紹介されたばかりで、エンドレステープで放送された番組の模様を流していた。
世界陸上開催で外国人旅行客が大阪に集まっている中、今になって西成がバックパッカーの安宿街として注目を集めているという内容。この店でも、海外からのバックパッカーやもともと大阪には多い中国人・韓国人観光客を宛てこんで、日本語・英語・韓国語・中国語の4ヶ国語メニューを作成したばかりだ。

動物園前一番街

商店街をそのまままっすぐ南へ下ると、南海天王寺線だった路面電車の跡を越えて「二番街」「飛田本通」「新開筋」といった別の商店街に続く。ここまで来ると空気は独特。なんとなく小便の匂いも漂う場所だ。
小便の匂いが染み付いた汚い塀にどこで仕入れたか分からない品物を広げて露天商をやるオッサン。やっぱり危ないので写真には撮れませんねえ。

落書き

落書きの下品さも、西成クオリティである。

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参考ページ
大阪の安い宿
動物園前一番街

参考になりそうな書籍

SHINGO☆西成

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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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