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梅田の隣「中津」 (1) 阪急中津駅前

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久々に大阪に帰ったら梅田周辺の再開発で風景が随分変わっていた。旧梅田北ヤード跡地の開発が控えているJR大阪駅北側は将来的にはキタの中心地をシフトさせる可能性を秘めている訳だが、中津寄りの地区を見るとやはり相変わらずしなびた風景が広がっているのみだ。

梅田の隣、阪急中津駅周辺を散策するために再度訪れた大阪DEEP案内取材班。かつて駅ホームにずらりと並んでいた「さかなっつハイ!」の広告群の姿はいまや存在せず。とにかく中津駅と言えば「さかなっつハイ」なのだ。神戸の東洋ナッツ食品株式会社が製造しているカルシウム豊富なおやつである。
シンボル的存在を失った阪急中津駅はカルシウム欠乏のためかさらに寂れっぷりが加速している。



往年の阪神春日野道駅とタメを張れそうな狭いホームは相変わらず健在。神戸線と宝塚線しか駅がないので、京都線の電車に乗ると中津駅で降りる事ができないのも相変わらずだ。往々にして「巨大ターミナル駅に隣接する駅は寂れまくり」説はこの駅も例外ではない。

阪急中津駅の改札を降りるとそこは陽の光も当たらぬガード下。乗り降りする客の姿もまばらである。ちなみに梅田始発の阪急電車は線路の形などの理由で電車が発車するまで結構待たされる事が多い。実は梅田から中津までなら場合によっては歩いた方が早いのだ。

駅前とは言え店らしい店も階段の下に一軒の居酒屋がある程度で殆ど駅前らしい物件がない。ちなみにここから御堂筋線中津駅までは徒歩3分程度かかる。

実はこの中津の街はとあるマニアに絶大な支持を受けている。一部では「高架下建築」におけるエルドラドであると言われている程だ。しかし殆どの人間にはその事実に気付いていない。梅田から歩いて来れるような街なのになんでこんなに寂れてるのか、という疑問が湧くくらいだ。

中津を訪れると阪急電鉄の高架、国道176号、JR貨物線など、幾重にも公共インフラが街を分断している。線路の向こう側へ行こうとしても大回りしなければならない。

JR貨物の線路の上を阪急の高架と国道176号がクロスしている。頭上にはひっきりなしに走り抜ける阪急電車のマルーン色の車両。

その向こうの国道176号は歩道と車道が併設されているため、人も車も高架の上を通る。まるで地上が見捨てられたのような光景を見せている訳だが、この高架下には様々な建築物が築き上げられている。それが倉庫や車庫であったり、はたまた人家であったり。

阪急電車の高架下も中小企業の工場等が入居している。昔から中津の街では高架下スペースが大いに活用されてきた。

だが高架下の外へ目を遣ると、とても梅田徒歩圏とは思えないしなびた光景が広がっている。まるで廃墟のような佇まいを見せる建物があちらこちらにあり少し異様でもある。

廃墟に混じって古い木造家屋が目立つのが中津の特徴だ。運良く空襲を免れたエリアもあって古い街並みが残っている箇所が多い。この街並みの特徴は隣接する中崎町界隈にも共通している。

突然道の真中にお地蔵さんの祠が立ちはだかっている光景に出くわす。梅田周辺は大阪市内でもトップクラスの地価を誇る地域で、マンション開発が盛んでもあるが、この界隈に限ってはデベロッパーよりも地元の力が今なお優勢なのであろう。

しかし道の電信柱にこんな落書きが書かれていたりと微妙な光景も見られる。
「ココラデ犬にくそさすな バカモン」
「すんまへん」

…なんとも大阪人らしい言葉のやり取りだ。

この界隈では犬の糞の始末に次いでゴミ出しマナーも悪いようで、過去にはゴミ収集作業中に作業員が全身にゲロを被った事故も発生しているようである。うげー。ゲロはトイレに流しましょうね。
かつては在日のドンでイトマン事件でも有名なフィクサー許永中も生まれ育ったという中津の地。きっとディープな風景がまだまだ残っているに違いない。さらに探索は続くのだ。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。
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