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神戸市長田区六番町、新湊川沿いの廃墟長屋住宅群が壮絶すぎる

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2007年の暮れに長田区を訪問した時に発見した、六番町の廃墟住宅群。それは震災の爪痕なのか、それとも再開発計画による立ち退きなのか、詳しくは知る事ができないままでいるのだが、その時は日が暮れてしまいじっくり探索する事ができなかった。再度2009年の暮れに同じ場所を訪れた。

新湊川の堤防の上から見える廃墟住宅群はさらに年月が経過して、荒れるに任せる状態で放置されている。周囲は市街地の真ん中であり隣の路地にも普通に人が暮らしている訳だが、なぜかこの路地に面した住居だけがものの見事に廃墟となっている。

廃墟住宅群が向き合う路地の一本東側はそれぞれの家屋の裏庭となっているが、こっちも雑草が伸び放題でゴミだらけとなっていて見るからに異様だ。ちなみにその東隣は市営番町住宅30号棟。

土手を降りて反対側の入口から見ると、そこには焼け落ちた民家の跡らしき残骸が散らばっていた。以前はここにも廃墟民家があったが、いつの間にか取り壊されていた。状況から見て、何者かに放火されたような感じだ。それにしても15年という時の流れは長すぎる。街は平穏を取り戻しているのに、この場所だけはまるでタイムカプセルのように震災の記憶を残しているかのようだ。真相は分からないが。

その住宅の脇から廃墟住宅群の路地に突入する。

この路地の両側にはおよそ20~30軒程であろうか、まとまって空き家になったまま放置された民家が連なっている。規模が規模だけにかなり異様な雰囲気だ。

住宅の一軒一軒を見ると確かに凄いあばら家もある一方で、まだ住めそうな感じがしなくもない家もある。

この物件などは特に見た目がしっかりした家であるが、玄関の表札もそのままに住民はどこかに行ってしまったままになっている。

この地区について何か手がかりはないものか調べた所、番町地区の新湊川沿いにある堤防状の市有地に不法占拠で家が建てられた地区があり、震災で家が被災した後、家は再建されることなく住民は移動した、という話を聞いた。

その話が果たしてこの廃墟住宅群の事を指しているのかどうかは定かではないが、限りなく状況が酷似している。恐らくビンゴだろう。

よく見たら不自然に瓦礫が玄関の前に散らばっていたりして、見た目にかなり危うい場所もある。

外壁が崩れ落ちて内部が丸見えになった民家もある。時折吹く寒風が身を凍えさせると同時に廃墟の瓦礫に容赦なくぶつかり、周囲がその度にガタガタと音をたてる。気を緩めると怪我をする危険を伴う。

所々玄関先に四方をガムテープで貼りつけられた紙の跡が残っているが、とっくに風化していて何が書いてあるかさっぱり読めない状況だった。あと非常に多いのが、捨てられた洗濯機の数々。

見ての通り路上には洗濯機だらけである。着の身着のままで住民が逃げ出したような感じがひしひしと伝わる。古い型の二槽式洗濯機である。見た目からしてやはり15年以上前の型であろう。

廃墟住宅群の中にはまさに戦後を彷彿とさせるバラック住宅の存在もある。

こうした風景を見ると、「新湊川堤防沿いの不法占拠住宅」説もにわかに真実味を帯びる。普通ならば家が焼けて無くなろうとも、何の理由もなく土地を手放したりしないものだ。異様なのはこの廃墟住宅群のすぐ隣には普通に人が住んでおり、日常生活が平凡に送られていると言う事だ。

この一帯の住民はどこへ行ったのか、今となっては知る由もない。

2017年現在、廃墟長屋が立ち並んでいた長田区六番町の当該地域は更地になった後マンションが建てられるなどして、殆ど様子が変わった模様です。なお、2017年9月12日にこの近くに自宅のある暴力団・任侠山口組の織田代表を載せた車が対立する神戸山口組の組員に襲撃され、ボディーガードだった組員1人が死亡する事件が起きています。治安上の理由から現地への気軽な物見遊山は当分しない方が身のためです。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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