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失われた秘密の園…京都のダークサイドお茶屋街「五条楽園」壊滅後の様子を見に行った (全2ページ)

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京都市下京区 五条楽園

そんでもって、ここの路地を南に下ると「サウナの梅湯」の隣に某指定ホニャララ団の事務所があり、ここだけ伝統的な遊郭建築でも京町家でもなく、コンクリート建ての立派なビルディングが建っている訳ですが…

京都市下京区 五条楽園

指定なんとか団の事務所のすぐ斜向かいにあるゴッテゴテのカフェー建築三階楼、旧旅館「好成館」の建物も健在。とっくに商売は辞めてしまっているが、まだ人が暮らしている様子は辛うじて見られる。二階と三階の装飾が個性的ですわなあ。

京都市下京区 五条楽園

一部は転業旅館だったり、リノベーションされたショップなどに生まれ変わっているものの、まだ全体的に見るとひっそりと静まり返ったかつての「お茶屋」が点在するだけで、観光客が近寄る要素はどこにも見当たらない、陰気臭い街並みとなっている。

京都市下京区 五条楽園

しかし一般住居やアパートも非常に多い地域なので、何かしら住民の姿も見かけるし、特にここなんか元お茶屋で現在は集合アパートみたいな造りになっててちょっと気になる「波月荘」。下宿みたいな感じでしょうかね、ようわかりませんけど。

京都市下京区 五条楽園

五条楽園の北側、鴨川沿い裏手に伸びる路地にも虫食い状になりながらもカフェー建築が数軒残されていて、それぞれが豆タイルが壁や玄関先の床などにびっしり。手前の元お茶屋は「孔雀」の屋号が残ってますな。

京都市下京区 五条楽園

二階部分に空色と白の豆タイルを市松模様に貼り付けたゴッテゴテのカフェー建築。窓の装飾も壮絶過ぎますね…現役時代はどんな感じだったのか想像するだけでもニヤニヤしてしまう。

京都市下京区 五条楽園

売防法施行後の高度経済成長期にはお茶屋、置屋、旅館などをひっくるめて100軒以上ものアッチ系なお店が密集していたという五条楽園…その栄華の名残りをこうした立派なカフェー建築の存在から感じ取る事も今では辛うじて出来よう。

京都市下京区 五条楽園

あと鴨川沿いに開けた路地があり、その手前にも「喜久粋」という屋号のお茶屋の建物が残っている。真っ赤なペンキが真新しく塗り直されたお稲荷さんが傍らにあるのが印象的。

京都市下京区 五条楽園

こちらは2010年の一斉摘発直前まで生き残っていた十数軒のお茶屋のうちの一軒で、確か以前来た時にはひっそりと「営業」していた雰囲気があったはず。本当に五条楽園は壊滅したんだなあという現実を噛み締めましょう。

京都市下京区 五条楽園

五条楽園の北側付近は高瀬川と河原町通との間にもいくつかカフェー建築らしきものが見られる。高瀬川沿いの路地の角に鋭角に建ったこちらの家屋もやたらめったら引き戸が付いていて一体何の用途でそんな設計になったのだかといった印象。

京都市下京区 五条楽園

その向かいの「第二西菊」も窓にそれぞれ付けられた緑のテント屋根がアクセントとなっていてなかなかオツな建物である。第二があるという事は第一もあったに違いないのだが、結局見当たらなかった。

京都市下京区 五条楽園

今回五条楽園を訪問した中で、最も印象が強かったカフェー建築がこちらの「新みかさ」という屋号の元お茶屋。ここもお茶屋組合解散前まで現存していた店の一つだ。ここはご丁寧に看板の「お茶屋」の表記をわざわざテープで隠してしまっている。

京都市下京区 五条楽園

茶色と白の市松模様の豆タイル、玄関付近のアールの曲線、二間分ある広い玄関、両脇の飾り窓の形状、二階部分の装飾、どれを取ってもゴッテゴテで豪華絢爛っぷりが容赦ございません。

京都市下京区 五条楽園

特に二階の丸窓の内側には色とりどりのステンドグラスが嵌めこまれていて、職人の気合いの入れ方が十二分に建物から感じ取れる。こんなええ建物、放置プレイのままなんて勿体ない…

京都市下京区 五条楽園

五条楽園壊滅後、元の経営者達も高齢化が進み、もはや他の商売に転業する気力も湧かないという。京都を象徴する鴨川沿いにあり、四条河原町からも歩いて来れる都心にありながらも、街の再生のスピードは著しく鈍い印象がした。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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