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東海道宿場と天井川の街・草津市の遊郭跡

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群馬の草津温泉と間違えられがちな滋賀県草津市は東海道の宿場町として有名。近年はもっぱらベッドタウン化著しく駅前にはタワーマンションがズンズン建っているような街ですけどね。

そんな草津市には遊郭跡が残っているという。草津温泉なる銭湯にてひとっ風呂浴びてさっぱりした事だし見に行ってみようと思う。草津中央商店街から天井川の下を潜った先にある。



商店街の先にあるのが旧東海道の草津宿本陣(国指定史跡)。東海道五十三次の52番目の宿場で、東海道と中山道との分岐地点にもあたる。つまり昔から交通の要衝だった訳だ。

旧東海道沿いにはさすがに宿場町だけあって古い民家や店舗が並んでいてそれなりに風情も味わえるが観光資源としてはちょっと微妙な感じ。チャリ通のサラリーマンの多い事多い事。滋賀県ってこんなに人多いんかと思うくらい。

で、旧東海道を外れて東側の路地に入っていく。この先も古い町並みが広がっていてなかなか散歩のしがいがある。古いというだけで別に普通の住宅街にしか見えないけどな。

路地の奥に来ると目の前に突然立派な造りの料亭「双葉館魚寅楼」の建物が現れる。ひと目見ても分かるが草津市でも屈指の老舗料亭。敷居が高そうでおますな。

双葉館魚寅楼の玄関先には「登録有形文化財」のプレートもあった。昭和11(1936)年頃建築とある。この双葉館魚寅楼は江戸時代からある超老舗で前身となる旅籠屋「双葉屋」の頃からあり明治初期から料亭として現地で営業している。

四つ角の玄関からさらに奥の方にも別棟が続いている。そっちの方が「本館」らしいですな。さすが老舗料亭だけあって広々とした店構えである。

料亭本館の見事なベンガラ色の壁がこれまた素晴らしい。ついこういう重厚な建物を見ると飛田新地の鯛よし百番が脳内を駆け巡るのだがここがこれから向かう遊郭跡と無関係なのかどうかは知らん。ともかく格式ありそうな料亭なので一緒くたにされたら怒られまんがな。

その先の路地をどんどん抜けていくが…思ったより遠いな。道端やら店先に狸の置物がやたら置かれているのが滋賀県らしい。信楽焼の産地である信楽町も近い事だしな。

しかしなんじゃこの狸は…西成のオッサン的なオーラを感じるレアな狸の置物。

通りがかる道にもちょいちょい香ばしいアイテムが見つかる草津の街なんですが、差別のない明るいまちに、身元調査お断り。東日本の人には意味がよくわからない関西独特の人権スローガン看板。

まあそりゃ昔は遊郭だったというだけでも偏見とかあったかも知れんですが今はそういう時代じゃないですしね…とレトロな長屋の路地を進んでいくとようやくそれっぽい一画に出てきた。

…そこは明らかに遊郭跡と分かる不自然に広い街路が整然と敷かれていた。片方は国道1号線に面していて、もう片方はT字路の突き当たりで100メートルくらいの所で終わっている。

T字路を折れた所に場違いに一軒だけスナックがあったりするところも、雰囲気としてはそれっぽく感じる。まあ普通に住宅地に落ち着いてますけどね。

あくまで普通の民家でしかないが昔は何かだったかも知れない、少し広いめの間口が取られた二階建て家屋。遊郭跡だからと言っても別に大津の柴屋町のように荒れている訳でもないしスナック街に変わっている訳でもない。

こっちはクリーニング屋兼食料品店ですね。滋賀県でクリーニング屋と言えばシガドライ。覚えておきましょう。

そんなシガドライの隣の家も妓楼っぽい。軽自動車が止まっていて残念だが艶っぽい細格子も見られる。草津の遊郭跡は出回っている情報も少なく、この辺にぽつぽつある家も「妓楼っぽい」特徴があるだけで綺麗な民家ばかり、大津柴屋町のような一発判定出来るようなキョーレツな代物がない。正直迫力不足ではある。

それでも一軒だけ遊郭跡らしき名残りを留める「開盛楼」なる屋号を掲げた建物がある。これは確かに現役時代の妓楼の屋号らしい。現在は小料理屋として営業しているそうだ。この3軒向こう側にある建物もそうですな。

でも、それほど当時の面影が残っている訳でもないので遊郭跡としてはウキウキ出来る程のものではなかったのが正直な印象。…うん、他に見たい場所もあるし、もう帰るか。

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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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