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下町・九条商店街 (1)

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大阪の西区にかつては「西の心斎橋筋」と言われるまでの賑わいを見せていた「九条新道」という通りがある。

九条駅

九条という地名については、周りに八条も十条もないのになぜ九条だけが?という疑問が沸き立つ。
地名の由来は京都の九条から来ているというがどうも正確な話ではないようだ。
もっとも、街が出来たばかりの頃、衢壌島(くじょうじま)という地名だったらしい。(→詳細
あまりに難しい字なので「九條島」に改められたという説が有力のようで。

キララ九条商店街



今では何の変哲もないただの下町の商店街だが、明治時代以前、川口に港があり外国人居留地があった頃からこの辺り一帯には商店が立ち並び、大阪有数の繁華街として成長を続けていた。

地下鉄九条駅がある中央大通りを境に西九条方面に伸びるのが「キララ九条商店街」。こちらは下町風情全開。
京セラドーム大阪、千代崎方面に伸びる広い商店街が「ナインモール九条商店街」である。

九条新道の端は安治川を跨いで此花区の西九条に通じる。九條島が安治川の開削工事で東西に島が分断され、その名残が「西九条」という地名に残された。
かつての九條島の東西を往来する「源兵衛渡」があった安治川には、船舶が通るため橋を架けることができなかったため、日本で初めての海底トンネル「安治川随道」が掘られ、戦前から市民の足として使われている。

全面ツタだらけのビル

九条は商人の町であると同時に、鉄鋼業の町でもある。
新道から路地に外れると、そこかしこに個人・零細経営の小さな鉄工場が点在し、今なお鉄の匂いを町中に漂わせている。

九条と言えば九条OS劇場

九条の街にはそういった工場で働く労働者が多く住んでいて、彼らの日頃の鬱憤を晴らす店も多く立ち並ぶ。
立ち飲み居酒屋やスナック、そして最も象徴的なのが男の欲望を満たすストリップ劇場と遊郭街「松島新地」。
九条は至れり尽くせりの「欲望の街」でもある。

しかし今、時代の流れとともに急速に街は高齢化している。高度経済成長期にこの地に移り住んだ労働者達は年老いて、町工場もかつての勢いを失っている。商店街を歩くのも爺さん婆さんばかりが目立つようになっていた。

閉鎖されたままの地下鉄駅入口

そんな九条の街に、阪神電車西大阪線がやってくる。2009年開業予定の延伸線の開通でミナミや三宮方面への交通便が良くなる事で、街の活性化に繋がることを地元民は期待している。かつて40年前、街の景気が良かった頃は商店街の人たちはみんな阪神電車の進出に猛反対して、工事をやめさせたというのに…

阪神電車が開通すると、この閉鎖された地下鉄九条駅西口も再開するのだろうか。これも実は商店街の圧力で閉鎖されていたという噂があったんですが(笑)

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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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