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トンネル会社と呼ばれて「神戸高速鉄道」

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神戸市は人口150万人規模の大都市であり、地下鉄も走っているわけだが、市内に走っている市営地下鉄の他にも「神戸高速鉄道」という鉄道会社が存在している。
これがちょっと変わっていて、阪神電車、阪急電車、山陽電車、神戸電鉄の私鉄四線を相互連絡するためだけに整備されたというもの。区間は各社の電車が走るだけで自前で電車や運転手を持っていないという、かなり変な鉄道会社なのである。その特殊性から「トンネル会社」などと揶揄されることもしばしば。
1968年の開業当初から神戸市が40%の株を所有する第三セクター鉄道だ。(現在は25%)
神戸市中心部の電車による移動ではお世話になる事が多い神戸高速鉄道だが、例えば阪神と山陽の区間を跨いだ利用などでは距離が短い割に運賃が高額になってしまったりデメリットも多い。それでも状況が改善されないのは三セク鉄道ならではの融通の利かなさか。

今回は「モトコー」探索を終えてから、西元町駅から新開地駅まで神戸高速鉄道を使う事にした。
西元町駅の改札フロアに降りると、そこには随分懐かしげな地下鉄駅の風情が広がる。他の私鉄ならとっくに駅が改装されてしまっているレベルだが、神戸高速鉄道の場合はそのままだ。1968年の開業当初から一度も変わっていないのだろうか。



駅構内に置かれた備品の数々も恐らく40年モノであろう。昭和の臭いがプンプン漂う。
一定の年代以上の人間にとってはある種の懐かしさを覚える一方で、「三セク鉄道=お役所」ならではの独特の経営力学が駅舎の姿を留めている要因の一つになっているのだろうと邪推する。行ったことはないが、北朝鮮の地下鉄もきっとこんな感じなのかも知れない(笑)

神戸高速鉄道の駅は、1995年の震災で地下駅舎が崩壊した大開駅以外は全く改装されていない模様。駅の全てに昭和のセンスが残る。

ホームは三宮・大阪方面と明石・姫路方面に分かれている。神戸電鉄線へは新開地駅で乗り換える必要がある。

西元町駅ホームに降り立つとやはり古臭さを感じる。駅構内は常にBGMが流されていて雰囲気が独特。利用者はまばらで非常に寂しい駅だ。
ちなみにたった200メートルしか離れていない場所に「花隈駅」があり、隣の高速神戸駅から分岐した電車がそれぞれ阪急直通の花隈駅と阪神直通の西元町駅に割り振られている。運営面ではかなり非効率的な構造だ。

西元町駅ホーム中央の支柱は震災の被害にも耐えて現存しているが、一方で同様の構造を持つ大開駅ホームは支柱がグニャッと変形し中央部分が陥没する被害に遭った。それでもたったの1年で何事もなかったかのように復活するのだから日本の土建技術は凄いと関心すると同時に土建マネーの潤沢さを実感するのだ。

阪神電車の車両に乗って2つ隣の新開地駅まで移動する。ここが神戸高速鉄道で最も乗降客数が多く、阪急・阪神・山陽・神鉄の4社が一堂に集う主要駅となっている。

一つの駅に阪神・阪急・山陽の3つの会社の電車が行き来しているので慣れないうちは見た目がかなり面倒臭い。ちなみに神鉄直通のホームだけは別の場所にある。

ホームの駅名表示板もすこぶるレトロ過ぎて凄い。

新開地駅改札を降りると目の前には地下街「メトロこうべ」が現れる。隣の高速神戸駅と繋がっており距離の長い地下街だが総じて古びた造りがそのままになっている所が目を引く。

訪れたのが大晦日だったので店は殆どシャッターを降ろしていた。下町・新開地らしい店が目立つこの地下街も実はかなりDEEPなのだが詳しくは次の機会にでも。

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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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