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【地下鉄出戸駅】市営住宅に囲まれた激廃れアーケード街!平野区「喜連銀座商店街」を見る

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大阪市営地下鉄谷町線で繋がっているとは言え、大阪市内の外れの外れで滅多に行く機会もないのが、終点八尾南駅寄りの「大阪市平野区」に属するいくつかの駅。特に「喜連瓜破」なんて関西の難読駅名として槍玉に挙がるのはしょっちゅうだが、じゃあ実際にそこに行った事があるかと聞かれると、「無い」と答える人の方が多いのだろう。この辺の事と言えば、当方ですら記憶があやふやである。

で、今回やってきたのは平野、喜連瓜破と続いて平野区内3つめの「出戸駅」。もう既にローカル感半端ない訳でして、市営バスの出戸バスターミナルと元ダイエーの古臭い「イオン長吉店」がある以外は周囲一帯市営住宅ばっかりという平野区ならではの光景が見られる、ギリ大阪市内のビンボー臭い街である。

地下鉄出戸駅最寄り「大阪市営東喜連第二・第四住宅」

地下鉄谷町線沿線の最果てゾーン、喜連瓜破、出戸、長原の三駅周辺は大阪市内屈指の市営住宅密集ゾーンであり軒並み低所得者と高齢者の集住地域になっているわけだが、出戸駅のすぐ北西側も「大阪市内東喜連住宅」(平野区喜連東三・四・五丁目)の第二から第五まで、立て続けに団地が密集している。特に長居公園通に面した東喜連第四住宅5・6・7号館、その裏手の2・3号館はいずれも高層棟だ。

高層棟のベランダには中国製大型パラボラアンテナを設置するお宅もあり、こんな場所にまで中国人住民が増えている事を如実に示している。門真団地や泉北ニュータウンほどではないが、市営住宅が豊富にある大阪市平野区もまた中国人の多い地域の一つである。

次いで東喜連第二住宅。こちらは五階建ての中層棟ばかりが立ち並ぶ、大阪市内であればどこでも目にするタイプの市営住宅。別段珍しくもないだろうが、そこらじゅう市営住宅ばっかりなのでビックリしてしまう。

最近、市営住宅の敷地内にある駐車場が普通に「三井のリパーク」なんかのコインパーキングになっていたりするんですが、これも財政再建に取り組む大阪市の「企業努力」なんでしょうか。駅徒歩6分、前払い制、1日置きっぱなしで400円ですが、パーク・アンド・ライドの候補としてはどんなもんでしょう。

団地の窓には至る所に「なっちゃん」もとい山口那津男代表の肖像がついた公明党ポスターが掲げられ団地住民の信仰心の厚さを窺わせる。この団地でも隅々まで「希望がゆきわたっている」ようで何よりでございます。何と言っても学会員のスター・久本雅美の地元・平野区ですからね。

そんな市営住宅に囲まれた廃れアーケード街「喜連銀座商店街」を発見

市営東喜連第二住宅のすぐ東側に、古びた市場の残骸のような建物が残っているのが目についた。てっきりこの界隈は市営住宅しかない郊外的な風景しかないものと思っていたが、これは意外な展開である。

市場の出入口は西側と北側にあり、北側に回ると出入口の上部に商店街の名前が記された看板が掛かっている。キレギンザ。なぜかカタカナ表記である。同じく市営住宅に囲まれた廃れ商店街である長吉長原東三丁目の「長吉銀座商店街」と比べるとはるかに小規模で、十件ちょっとの店舗が細々とやっていただけのローカルな市場となっている。

ここは「喜連銀座商店街」と地元では呼ばれている場所。表の看板に11の店舗名が書かれているが、そのうち2つがお好み焼屋、1つがタコ焼き屋って、どんだけコナモン好きやねん、喜連東住民は。

しかし現在では道路側に面したクリーニング屋とスポーツ用品店、酒屋と喫茶店くらいしか営業していない。キレ電化という電器屋の看板もシャッターが閉まったまま。あとは床屋があるのと、自販機だけ置いているタバコ屋くらいか。2010年のストリートビューを見ると韓国食品店なんかも入っていてもう少し活気があったようですがね。

廃れ気味の商店街に隣接して、何やら見た目に賑やかな外観で、お好み焼やらうどん、ソフトクリームから生ビールまでを手広く提供する地元民の溜まり場的な食い物屋があるんですが、ここにも容赦なく例の三色旗が掲げてあり、公明党の「なっちゃんポスター」が貼られています。

そもそも「東京嫌い」で有名な大阪市内で「銀座」と名のついた商店街自体が少ない中、近所の長吉銀座と並んで関西ではレアな「銀座商店街コレクション」の一つになるかと思われますが、数ある銀座商店街マニアのサイトにもこの喜連銀座商店街の名は挙がっておりません。それだけドマイナーな存在なのか。

喜連銀座商店街のアーケードに足を踏み入れるとこの通り、まともな店舗は殆ど営業していない。タコ焼き、お好み焼を鉄板でジュージュー焼く、香ばしい匂いすら漂ってこない。既に役目を終えた商店街となっている。

ただでさえドマイナーな喜連銀座商店街についての情報自体、ネット上では殆ど見られないのであるが、古いmixiコミュのトピと「まちBBS」の2002年当時の喜連瓜破スレにこの商店街の事が触れられている。15年前の情報でも、商店街内の店舗はお好み焼「みゆき」とパン屋「ブーケ」の二軒しか営業していなかったという。

で、唯一商店街内で細々と営業している何らかの飲食店。居酒屋風味な場末感全開の外観である。何の食い物屋なのか確認せずに行ってしまいましたけど、もしかしたらここがお好み焼き「みゆき」なんでしょうかね?

途中でL字に折れ曲がった通路の突き当たりには廃業した肉屋「千和」の看板が残っていた。過ぎた年月のぶんだけ、びっしりと埃に塗れていて、なんともやるせない雰囲気を放っている。

通路を折れると先ほど見た、西側の出入口にすぐ繋がっている。ここにあったというパン屋もとっくの昔に廃業してしまったようだ。まだまだ大阪周辺にはこうした誰にも見向きされなくなった廃れ市場や廃れアーケード街があちこち残っているはずだ。出来る限り地味に発掘を続けていきたい。


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DEEP案内シリーズ管理人。大阪ベイエリアの貧民窟育ち。独自のひん曲がった視点で街歩きを続けております。2008年より上京。関西に留まらず全国、海外に取材対象を薄く広く伸ばして来ました。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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