国際障害者交流センター ビッグアイ

大阪府堺市南区、千里に次ぐ府下第二の「泉北ニュータウン」として発展してきたエリアである。
その中心である泉北高速鉄道の泉ヶ丘駅を降りたまん前にえらく場違いで巨大な二つの奇妙な建物がある。
その一つは「大阪府立大型児童館ビッグバン」、そしてもう一つが今回紹介する「国際障害者交流センタービッグアイ」という名の施設だ。

国際障害者交流センタービッグアイ

国際障害者交流センタービッグアイ

建設したのは厚生労働省、施設の運営は「財団法人 大阪府地域福祉推進財団」が行っている。「国連・障害者の十年」を記念して、全国の障害者の「完全な参加と平等」の実現を図るシンボル的な意味を持つ施設として整備された、と、ホームページには書かれている。

館内の案内

もちろん、全館バリアフリー対応、地下1階、地上3階建て、客席最大1500人が入る多目的ホールをはじめ、大小の研修室とレストラン、そして宿泊施設(35室)まで用意されているのだ。

開放的な館内だが...

館内の全域に車椅子のまま難なく移動できる設計になっており、かなり全体的にだだっ広い構造になっている。開放的な空間である。が、館内には誰一人として客が居ない。どこを見回しても、車椅子の利用者一人見かけることはない。

この規模の施設だと、見た目にも相当維持費がかかることだろう。総工費は今の所、数値が書かれたものがないので不明である。目下の所調査中。

エレベーターは手話モニター付き

そして注目すべきは館内に据え付けられているエレベーターである。手話通訳モニターがついているのだ。これには驚いた。まさに至れり尽くせり。だが肝心の利用者がどこにも居ないのが空しくてかなわない。

バリアフリートイレ

当然だが、トイレも全て車椅子利用者対応の設計になっている。大便所は全て間口が広く取られており身体障害者が利用しやすい作りになっている。

啓発パネル

「日本の障害のある人の現在」と書かれた啓発パネル。身体障害者ばかりではなく知的障害者においても日本では社会参加、対応が非常に遅れていると感じる。五体不満足な人間が社会的に差別されてしまう日本の現状は確かだが、その問題と、こんな誰も使わない分不相応なハコモノを作ることの整合性は無い。

こんなものを作る金があるのなら車社会を見直して、車椅子でも安心して移動できる安全な歩道や交通網を整備するほうがよほど身体障害者の役に立つはずだが、国や厚生労働省は一体何を考えているのだろうか。

宿泊施設

ついでに宿泊施設もあるのだが、やはり人の出入りもなく寂しい限りである。「障害者のためになる」という大義名分もあって、このような施設のあり方を問うこと自体が憚られそうだが、やはり、あまりに無駄の多い施設だと言わざるを得ない。





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