神戸DEEPゾーンと言えば、新開地に続いて見逃してはならないのが「長田区」の存在である。日本のケミカルシューズ産業の集積地である長田区は古い木造家屋が密集する下町地帯を中心に震災の被害で壊滅状態に追いやられたが、それから15年以上が経過した。
長田区の街並みはいたって平穏を取り戻しているが、そんな中で未だに人も住まない廃墟住宅群が取り残されている一帯がある。以前訪れた時に詳しく探索する事ができなかった「五番町・六番町」の界隈を再訪問するため、再度長田の町を訪れた。
神戸高速鉄道に乗って高速長田駅に着いた。年末年始の寒波襲来でやたら寒さに震えていた大阪DEEP案内取材班。久々に訪れた長田の町で早速立ち食い「山陽そば」で腹ごしらえをすることに。もちろん食べるのは「ぼっかけうどん」である。
ぼっかけと言えば長田区周辺だけでしか食されていない超ローカルソウルフードである。牛すじ肉にコンニャク等を混ぜて甘辛く煮詰めたもので、主に保存食としてこの周辺の家庭で普及している料理だ。
この辺の立ち食いうどん・そば屋に来ると必ず「ぼっかけ」が乗ったうどんやそばが食える。ぼっかけ自体にもコンニャクの分量や牛すじ肉の切り方にも差があり、かなり出来具合にバラつきがある。山陽そばのぼっかけは牛すじ肉が大きく、コンニャクは殆ど見当たらない。
腹ごしらえも済んだ所で高速長田駅を発つ。やはり神戸高速鉄道の駅は建物が古いままである。駅出口に接続している雑居ビルも古く、入居しているマクドナルドは店内に何故か登り一方通行のエスカレーターがある謎仕様。
地上に登ると真っ先に見えるのが「長田神社前商店街」の赤い鳥居。商店街の向こうには長田神社がある。生田神社、湊川神社とともに神戸における代表的な神社として長い歴史と厚い信仰を集めている。
長田神社の門前町に位置する商店街は下町風情の強い店が揃っている。100円ショップや激安衣料など、殆どが個人商店でありチェーン店の類は皆無。
年の瀬の買い物客でにわかに活気を帯びているが、生鮮食品類はこの先の長田中央市場がメインだ。この市場も震災で倒壊してしまっており建てかえられている。
この商店街から新湊川に沿った南東一帯の「五番町」「六番町」の住宅地が、長田区におけるDEEPの真髄だ。やたら韓国系の店や所謂「朝鮮寺」の数々を見かける。この界隈はコリアタウンでもある。
この界隈で在日コリアンが多いのは、長田区の特色であるケミカルシューズなどの皮革産業に従事する労働者が昔から多いと言う事であろう。ただし震災で被害が酷かった事もあり、南側一帯が大規模な市営住宅に建てかえられている事もあってあまり下町らしい風情を残している場所は少ない。
六番町の一画には朝鮮総連の所有する事務所建物もある。
さらに新湊川沿いの土手下にも見慣れない「新社会党」の街宣車と事務所らしきプレハブ小屋の存在がある。9条ネットと同様の左翼系泡沫政党としてマイノリティの多い地域で活動をしている。こりゃかなりマニアックな場所だな。






コメントする