2009年開業の阪神西大阪線
JR大阪駅から環状線で3つ目の駅、西九条。梅田から三宮を結ぶ阪神本線の大物駅から枝分かれして伸びている西大阪線の終着駅でもある。
この西大阪線、なかなかローカルなニオイをプンプン匂わせるディープ路線でもあるのだが、使われている電車もかなり年季が入っていて、昭和の雰囲気をバリバリ残している。そんな電車に揺られながら、伝法町、四貫島商店街の下町ゾーンを抜けると、西九条駅の手前から随分高い所まで電車が登っているのに気がつくだろう。
ビルの7階くらいの高さはある橋の上を行く電車は、下から見てもなかなかスリリングな風景でもある。
その線路のドン突きにある阪神西九条駅。今は片側ホームしか使われていない。線路の途切れた先の真下には、JR西九条駅があり、構造的にも阪神の高架線がJR線を跨いで、その向こうに抜けていきたくて仕方がない姿が見られることだろう。

実際に阪神西九条駅から近鉄の難波駅まで接続し、相互乗り入れ運転を行う計画が既に40年前から始まっていたのだ。しかし、それに猛烈に反対したのが安治川を挟んだ西区九条商店街を中心とした住民グループ。
電車が通じると買い物客が三宮や難波に逃げていくのではないか、そんな懸念から生まれた激しい抗議の嵐で、せっかく途中の階段部分まで作った阪神九条駅の構造物はその後40年近く放置され、今に至る。
だが、時代の変化もあって、九条商店街は住人の高齢化で決定的に寂れていく。大阪ドームへやってくる客を商店街に招き入れたい、そんな思いも生じたのか、いつの間にか阪神西大阪線の延伸工事は再開された。
いま急速なスピードで高架線が建造されつつある。
安治川には電車が通る橋が架かっていた。ポンツーン方式と呼ばれる工法で、船上で組み立てて完成させた橋げたをそのまま海上から運んで、潮の満ち干きを利用してわずか1日の間に架けられた橋だったのだ。
しかしそれでも工事に反対してきた住民グループは、今度は騒音公害が生じることを懸念して、阪神線を九条の手前で地下にもぐるよう要求。「もぐれ阪神」の垂れ幕を至る所に掲げて威嚇しているが、西九条駅のある場所の高さから九条の手前でもぐることは構造的に不可能であり、無理な願いであると言わざるを得ない。
見ての通り、ギリギリの急勾配だ。もちろん、この勾配に耐えうる性能になっているだろう、阪神・近鉄直通運転後の新しい車両も用意されている。
しかしこの九条住民の反対運動はいささか度が過ぎるとも思う。
九条を守れ!街を壊すな!なんだか別の胡散臭い平和団体みたいだ。九条ならぬ苦情住民である。
九条商店街の古いアーケードは取り壊されるのだろうか。そのまん前まで新しい高架線が延びてきている。
紆余曲折ありすぎの阪神西大阪線延伸線、2009年春の完成。
区間:西九条-九条-岩崎橋-汐見橋-難波
三宮から奈良まで相互直通運転が始まる。
参考記事
阪神西大阪線 - Wikipedia
西大阪延伸線 - 西大阪高速鉄道株式会社
阪神西大阪線延伸(写真記事)












