道端に転がるオッサンの横を走り抜ける西成の日常
労働者の街からバックパッカーの街へ変貌しようとしているらしい、日本最大のスラム「あいりん地区」こと釜ヶ崎エリア。貧乏旅行のベースキャンプと化そうとしているドヤ街の玄関口、地下鉄動物園前駅周辺を少しだけ紹介しよう。
西成の歩き方レポートの続編です。初めからお読みの方はこちらからどうぞ。
御堂筋線の動物園前駅の階段を上がった先、そこにはいきなり怪しげな露店が立ち並び、道行く人も労働者風のオッサンばかり、そんな風景が当たり前のように染み付いているのが「西成」なのだが、今は休日ともなると労働者よりも、新世界やスパワールド、動物園に遊びにやってくる一般人の姿の方が目立つ。
のっけから見かけるのは「アヒルの新聞屋さん」である。普通の雑誌販売店ではないのが西成らしいところ。
え、どこが普通じゃないって?はい、店の横、横!
そこには檻に入れられたアヒルの子?が...前は成体のアヒルが3羽ほど、店の看板アヒルとして活躍していたのだが。
どうでもいいが、結構臭いです。
だが「西成」に来て、こんなくらいで驚いていたらまだ甘い。西成のあちこちでは、盗んだ新聞やゴミ箱から拾ってきた雑誌を格安で売るヤミの雑誌店も少なからず存在する。写真を撮ったら殺されかねないので、ありません。現物は是非あなたの目で見てください。
新世界ジャンジャン横丁から飛田新地に抜ける南北の道は、そこで暮らす労働者達の生活の動線である。そこでは、衣食住の全てが最低の出費で賄える、まさしく貧乏人パラダイス。
そこではありとあらゆる露天商が並ぶが、この謎の露天激安衣料店もすっかりお馴染みの光景だ。
どこで仕入れたかわからん服だが、一着300円は破格。西成クオリティにはユ○クロですら歯が立たない。
ガード下にも謎の露天商が並んでいる。
もちろんこんな看板なんぞあってないようなものである。
動物園前の駅前が既に「ドヤ街」である。一昔前なら一般市民は怖がって近づかないような場所だったが、表通りだけに限った話、昼間歩き回る分には治安の危険は感じない。ちょうどテレビカメラが取材のために来ていた。世界陸上がらみで訪れる外国人観光客がこぞって西成のドヤに泊まっているという話題で取材に来ていたのだ。
その表通り沿いには、西成の労働者にはお馴染みの「大阪救霊会館」が。
キリスト教の一種だが、日本におけるペンテコステ派と呼ばれる宗派の草分け的存在だとか。
昭和27(1952)年にこの地に開館してから、釜ヶ崎の労働者に対して宣教活動を行う傍らで様々な生活支援を行っているそうだ。
「地獄の炎で焼かれる」怖い絵がかかってますが(笑)又吉さんみたいな人でもいるんでしょうか??「天国か地国か」というのはあえてツッコミしないでおきますw
大阪救霊会館でも黒人歌手によるゴスペルコンサートが開かれたりすることもある。あと、キリスト教信者が多い韓国とも関わりが深いらしい。
ところでこの教会、以前はこれだけ夥しい数の「キリスト看板」を張り出していたのだが、いつの間にか半分以上撤去され、随分大人しくなってしまった。全国の街角で見かける謎の「キリスト看板」にはこっそりとコアなマニアが存在するのだが、誠に残念な限り。この教会にある「キリスト看板」が、聖書配布協力会と何らかの関わりがあるのかどうかは、わからない。
キリスト看板がなくなって寂しくなったが、その代わり教会の入口にはテレビモニターが新しく設置されていた。
伝道師の先生の顔が怖いのはもうちょっとなんとかならないんだろうか。
西成の路上にはこのような求人チラシが張られている。住み込み可能な交通誘導警備員。格差社会の最底辺の職場の一つであるガードマン。現場仕事で、移動の時間を含めると、拘束時間に対する賃金は破格に安い。それでも路上で暴漢に襲われる不安に苛まれながら寝転がるよりはマシか?
西成・太子交差点前の交番横にある西成デンジャラスゾーンマップ。マジでデンジャラスなのは阪堺線の西側、特に三角公園周辺の路地、そして「飛田新地」だけである。ここいらにはバックパッカーの外国人旅行客もほとんど近づかないだろうし、ましてや物見遊山的にカメラを持って歩くのはもってのほかである。気がつけば893屋さんに取り囲まれて、どうなるかは知りません。
そんな西成だが、昔も今も見かける路上生活者の群れは変わらない。逆に考えれば、道端で寝られるだけ安全な街なんだよ、という事かも知れないが。まだ海外のスラムよりはマシだというのは外国人旅行者の評判だ。
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参考ページ
大阪の安い宿
特定非営利活動法人 釜ヶ崎支援機構
読売新聞:2006年回顧 あいりん 架空住民登録
参考になりそうな書籍
SHINGO☆西成
[map:34/38/44.502,135/30/11.246]
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